2018年3月29日 第13号
国会議員グリーン党エリザベス・メイ党首が23日、バーナビー市でパイプライン拡張工事反対デモに参加し逮捕された。
現在進行中のバーナビー市にあるキンダーモーガン社トランスマウンテンパイプライン拡張工事の現場では、反対派がデモを続けている。しかしBC州最高裁判所から5メートル以内に近づかないことという裁判所命令が出されており、これに違反した場合は周辺を警備している連邦警察(RCMP)に逮捕される。
ほとんどは後日裁判所に出廷することを条件にすぐに釈放されるが、反対デモに参加する反対派はあとを絶たない。
逮捕され一連の手続きを終えた後に記者団に囲まれたメイ党首は、法を犯すことを承知でデモに参加したと語った。メイ党首は環境保護活動家として知られるが弁護士の経験を持つ。これまで、何年も前にスピード違反で捕まった以外に法を犯したことはないが、「今回は、これからの世代のことを思うと行動せずにはいられなかった」と語った。
メイ党首と共に新民主党(NDP)バーナビー・サウス選挙区の国会議員ケネディ・ステュワート議員もデモに参加し逮捕された。
24日夕方までの逮捕者は173人となった。キンターモーガン社は、3月26日までにバーナビー市の工事現場となる場所で工事初期段階の木の伐採を終えてしまわなければ、春以降この地に巣を作るためにやって来る渡り鳥に影響を与えるという理由から、8月まで工事を延期しなければならないとされていた。そのため、今回の反対派が繰り返しているデモは、工事を少しでも遅らせる目的があった。
ただキンターモーガン社は24日には初期工事を終えたと発表した。その後も反対派のデモは続いている。