2018年3月22日 第12号
カナダのコメディアンとして、アメリカの深夜トーク・バラエティ番組や数々のショーに出演するほか、俳優としても活躍したコメディの大御所、マイク・マクドナルドさんが亡くなった。享年63歳だった。なお死因は公表されていない。
オンタリオ州オタワ出身のマクドナルドさんは、1970年代後半にトロントに移ってから、コメディアンとしての活動を開始した。次第に名声を得てケベック州モントリオールで毎年7月に開催されるコメディフェスティバル『ジャスト・フォー・ラフ』や、TVのトークバラエティ番組『アーセニオ・ホール・ショー』や『レート・ナイト・ウィズ・デビッド・レターマン』などに出演するようになった。
またマフィアをテーマにした1987年のコメディ映画『ミスター・ナイス・ガイ(Mr. Nice Guy)』では脚本を共同執筆するとともに、主演を演じた。またドラム演奏はプロ級の腕前だった。
しかし近年はさまざまな病気に悩まされていた。2012年には、その前の年に診断されたC型肝炎から生体肝移植が必要であることを公表している。多くの人のサポートの結果、移植を成功裏に終えたマクドナルドさんは、自らを映画『素晴らしきかな、人生! (It's a Wonderful Life)』でジミー・スチュワートさんが演じた主人公になぞらえている。
また過去に薬物を使用していたことや、双極性障害に悩まされていたという私生活も公にしている。
そんなマクドナルドさんの悲報に、各方面から追悼の声が寄せられた。コメディアンのトム・グリーンさんはインスタグラムで、17日の公演をマクドナルドさんに捧げたことを明らかにしている。また彼は10代の頃に見た、マクドナルドさんのショーに触発されてこの道に入ったと述べている。