2018年1月11日 第2号
カナダ統計局は5日、2017年12月の失業率が5・7パーセントだったと発表した。前月から0・2パーセント改善し、1976年に統計を始めて以降で最も低い水準となった。
前年同月の2016年12月には6・9パーセントだった失業率は1年で大きく改善。リーマンショック前の最も低い水準だった2007年10月の5・8パーセントよりも低い数字となった。
就業者数は7万8600人で、うちフルタイムが2万3700人とエコノミストの予想を大きく上回った。これで就業者数は13カ月連続増となった。
地域別では、好調だったのはケベック州とアルバータ州で、それぞれ2万6千人以上となり、失業率もケベック州で0・5パーセント改善し4・9パーセント、アルバータ州では0・4パーセント改善し6・9パーセントとなった。
産業別では製造業で3・5パーセント増、サービス業で2パーセント増となった。
2017年は、就業者数は42万2500人で、うちフルタイムが39万4200人と大きく改善した。年齢別では、55歳以上の就業者数が5・3パーセント増と多く、労働市場の主力となる25歳から54歳までの2・9パーセントを上回った。
今回のデータを受け、この日のカナダドルは米ドルに対して一時80・78米セントと0・9パーセント上昇。2017年9月27日以来の高値を付けた。
今回の大幅な失業率改善で、カナダ銀行が今月発表する報告書で金利を引き上げるのではないかと予測されている。