2018年1月1日 第1号
ブリティッシュ・コロンビア州ビクトリアに住む6歳の子供が考えた造語が、辞書に載るかもしれない。
その造語は『levidrome』で、意味は『逆から読んだ時、別の意味になる単語』。例えば『rats』を反対から読むと『star』になり、『wolf』ならば『flow』といった具合。
この言葉を思いついたのはレビ・バッド(Levi Budd)君。このアイデアがネット上で注目を集め始めたのは、父親が2カ月ほど前に動画サイトでレビ君のことを紹介してからだった。それによると、レビ君は最初『stop』が『pots』になることを発見してから夢中になり、その技のことを自分の名を冠した造語『levidrome』で表現することを思い立ったという。
この動画を見たカナダ人俳優のウィリアム・シャトナーさんが、このことをツイッターで大手辞書出版社のオックスフォード・ディクショナリーズに紹介。同社の編集長は、レビ君に対して次のようなビデオメッセージを送っている。
「レビ君、世界では毎年、多くの役に立つ言葉やいい発想の言葉が生まれている。しかしそれらを全部辞書に掲載しようとしたら、私たちは寝る暇もなくなってしまう。新しい言葉が辞書に採用されるのは、多くの人がそれを、長い間使い続けてからになります」
しかし編集者は動画のなかで、かなりの人が『levidrome』を使っているのに感心させられたと感想を述べている。そしてこの単語が、同社が今後その使用状況を追跡する注目リストに載せられたことを明らかにしている。そして今後1年ほどの間に多くの人が引き続きこの単語を使用していることが確認できれば、『levidrome』が辞書に載る可能性があるとしている。
レビ君の父親によれば、辞書出版社から直接ビデオメッセージを送られたことをレビ君はとても喜んでいるという。辞書が好きな彼は3歳の時から読書を始め、定期的に地元の図書館を利用している。
元オリンピック・トライアスロン金メダル選手でビクトリア在住のサイモン・ウィズフィールドさんも『levidrome』愛好家の一人だ。彼は、映画俳優で『デッドプール』で主人公を演じたライアン・レイノルズさんに、ツイッターで「Loopを逆さに読むとpoolになる。これが『levidrome』さ」と語り、仲間に加わるよう誘っている。
ウィリアム・シャトナーさんは、さらに別のツイートで18個の『levidrome』を紹介、単語に挑むこの若き天才を世界に紹介することができて幸せだと語っている。そして彼の努力が実を結ぶよう、彼のフォロワーに協力を求めていた。
『levidrome』はすでに、メリアム=ウェブスターのユーザーが登録できるオープンソース辞書と、オンライン辞書のアーバン・ディクショナリーに追加されている。