2017年12月21日 第51号
オンタリオ州トロントで、延長工事が行われていた地下鉄延伸部分が17日、開通した。当日はジョン・トーリートロント市長も一番列車に乗り込み開通を祝った。
この路線は、同市をU字型に南北に走る1号線。今回の延伸は、同市の北に隣接する、人口31万人ほどのボーガン市の中心部に乗りいれる8・6キロメートルの区間。工事は連邦政府のほかオンタリオ州政府、トロント市、またヨーク地域の共同出資で賄われ、2010年2月に開始された。
トーリー市長は、この路線は異なるレベルの政府が協力することで、何ができるか示すショーケースとなったとコメント。また交通渋滞を引き起こす自動車の削減や環境保全のために、トロントは積極的に公共交通機関を整備する必要があるとし、市民は公共交通機関に切り替えることで、家族との団らんの時間を増やすことができると語っていた。
今回開通した区間には、始発駅のボーガン・メトロポリタン・センター駅を含む6駅が新設された。それぞれの駅が自然光を取り入れたり、芸術的な装飾を用いるなど趣向を凝らしている。いくつかの駅には駐車場も整備され、6駅合計で2811台分のスペースが確保されているという。
そのほか、延伸前は終点からバスに乗り換える必要があったヨーク大学にも、隣接するヨーク大学駅ができ、学生たちの通学が容易になった。