2017年12月14日 第50号
クリスマスはプレゼントの季節だが、オンタリオ州オタワに住む女性は、市内を走るバスの運転手全員にチョコレートのプレゼントを配っている。
この女性フォレスト・アトキンソンさんは、このためにチョコレート菓子『タートル』を1800個用意した。そんな彼女を人は『タートル・レディ』と呼ぶ。さらにそのひとつひとつに、彼女が書いたお礼のカードが添えられている。
アトキンソンさんが『タートル・レディ』を始めたのは、2年前。その時は何人かのバス運転手にチョコレートを渡しただけだった。障害者を支援する仕事のため、バスを日常的に使っているというアトキンソンさん。『タートル・レディ』のアイデアは、昨年のクリスマスに他界した障害者の一人アンドレさんの発想だったという。
この発想を実行することで、アンドレさんのことを多くの人の心の中に留めておけるとともに、自分も思いやりの気持ちを伝えることができると、アトキンソンさん。1800個のタートル・チョコを用意するため、彼女は製造元のネッスルに原価で購入できないかと問い合わせたところ、同社から無料で1800個が届けられた。
バス運転手の一人は、アトキンソンさんの小さな思いやりが、自分たちを幸せな気分にしてくれると話していた。そしてその幸せな気分は、乗り込んでくる乗客にも伝わっていくと付け加えていた。