2017年12月7日 第49号

 連邦議会の補欠選挙が12月11日に実施されるのを前に、ジャスティン・トルドー首相が2日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州サウス・サレー-ホワイトロック選挙区の応援に駆け付けた。

 補欠選挙は全国4選挙区で実施される。BCのサウス・サレー-ホワイトロック選挙区は、2015年に当選したサレー市ダイアン・ワッツ元市長が同州自由党党首選に立候補するために辞職して空席になった保守党の選挙区。そのため自由党にとっては厳しい戦いが予想されている。

 自由党からは元ホワイトロック市長でBC州議会議員だったゴーディ・ホグ氏が立候補。同選挙区での知名度を生かして自由党18議席目の当選を狙っている。

 一方、議席を確保したい保守党からはケリー-リン・フィンレイ元歳入相が立候補している。同氏は2015年の総選挙で落選。バンクーバーアイランド出身のホワイトロック在住で、元閣僚経験者という実績を武器に選挙戦に臨んでいる。保守党アンドリュー・シェア党首も2回目の応援に駆け付ける予定になっている。

 新民主党(NDP)は不動産業者のジョナサン・シルベイラ氏を擁立。NDPは2015年選挙では大敗したが、今回はNDP党首にインド系カナダ人でシーク教徒のジャグミン・シング党首が就任したため、インド系が多い同選挙区でどう受け取られるか注目されている。

 トルドー首相は、前回選挙で17人 の議員が自由党から当選するという記録を作った、そして記録は破られるためにあると語った。

 2015年総選挙ではトルドー首相人気も手伝いBC州でも自由党が大きく議席を伸ばした。しかし、その後トランスマウンテン・パイプライン建設計画の承認などでBC州での自由党の人気に陰りが出てきているとの声も上がっている。

 トルドー首相は、この日の選挙応援の後、中国へと向かった。

 

 

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