2017年11月23日 第47号
アルバータ州カルガリー市は21日、2026年冬季オリンピック・パラリンピックの開催都市に立候補するための準備に、さらに200万ドルを充てることを市議会で可決した。
これまでにカルガリー招致調査委員会を設置し、五輪開催がカルガリー市にとって有益かどうかを調査。その調査費としてすでに500万ドルを費やしている。その調査結果は市議に報告されている。
カルガリーでは1988年にカナダ初の冬季五輪が開催された。この時に建設された競技施設は、現在も五輪関連競技会場として使用されている。
今回の招致に当たり、施設は現存施設を改善することを基本としているが、新たに必要な施設は建設することになる。そうした費用と五輪開催での経済効果のバランスを調査するとみられている。
国際オリンピック委員会(IOC)は費用や会場使用については柔軟な姿勢をみせている。最近は招致に乗り出す都市が少なく、現時点で2026年に興味を示しているのはカルガリーのみ。莫大な費用が掛かる上に、それほど経済効果がない場合もあることから、そうした費用を2週間のスポーツの祭典に費やすのではなく、市民の生活に根付いた問題に費やすことを求める市民の声が大きくなってきたことも要因となっている。
市議会で調査続行は決まったが、市民の意見は現在のところ2分しているという。
正式な立候補提出の締め切りは2019年1月。カルガリー市は今後も調査を進めるが、正式に立候補するかどうかは今後決定するとしている。