2017年8月17日 第33号
ブリティッシュ・コロンビア州政府は14日、グリズリーベア(ハイイログマ)のスポーツハンティングを全面禁止すると発表した。食料確保のための捕獲は対象外としている。今年11月30日から実施される。
BC州森林・土地・天然資源管理及び農村開発省ダグ・ドナルドソン大臣は、「2017年にもなってBC州でグリズリーベアのスポーツハンティングは社会的に許されることではないだろう」と語った。
ただ11月30日は今年のハンティング期間最終日。今年は狩猟が許される理由について、選挙後自由党からの政権移行に2カ月もかかったため、すでに許可証などが発行されていることを考慮するしかなかったと説明した。
州政府によると、BC州には1万5千頭のグリズリーベアが生息し、毎年約250頭が狩猟で殺されているという。そのうち食料目的の狩猟が占める割合は州政府では確認できていない。
グリズリーベアの狩猟禁止はNDPの選挙公約の一つ。今後は先住民や関係者と話し合い、スポーツハンティングの全面禁止への次の段階へ進みたいと語った。
今回BC州内のグレート・ベア・レインフォーレストでは、食料目的も合わせて狩猟の全面禁止も発表した。
NDP政権と政策による協力体制を取っているグリーン党アンドリュー・ウィーバー党首も声明を発表。NDPの狩猟禁止を評価したが、BC州に真に必要なのは科学的見地に基づく野生動物の管理体制であって、人間の心情による特定動物の管理ではないと指摘した。