2017年8月10日 第32号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島東岸にある、人口9千人ほどの町クオリカム・ビーチのグルーマーが、石ころを使った広告を思いつき実行したが、町役場から罰金を課せられることになってしまった。

 犬専門の美容室を経営しているコリーン・クリステンセンさんは、経費を抑えながらも効果的な広告はないものかと思案していた。そんな時、飼い犬が集めてきた石にペイントを施し、町内のあちこちに置けば、いい広告になるのではないかと思いついた。

 そこで、ピンクや水色で塗装したソフトボール大の石の上に店の名前や連絡先を書き込み、それをドッグ・パークや遊歩道などに置いてみることにした。

 すると間もなく彼女のもとに、当局からの罰金の通達が3通届いた。それぞれが町の条例に違反した石への罰金で、金額は1通につき100ドルとなっていた。石が危険であるというのが、その理由だった。特に歩道に置かれた石については、通行人がつまづいて転倒する危険性があると指摘されていた。

 役場の担当は、クリステンセンさんの石について、住民から苦情が寄せられたことと、そもそもクリステンセンさんが町の条例に従っていなかったことを知らせるために罰金を科したと説明している。条例によれば、広告を出すためには許可が必要であり、さらに広告を出せるのは個人の敷地内に限られている。

 さらに町は、他の事業者もこの石ころ広告を始めたら、収拾がつかなることも懸念。町民が望まないようなコミュニティにならないよう、大局から規制することも必要だと話している。

 一方メディアが地元のビジネスオーナーに、この広告について意見を求めたところ、他のビジネスを脅かすようには思えない、度が過ぎなければいいアイデアだなど、概ね好意的な反応が寄せられていた。

 

 

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