2017年8月10日 第32号
ブリティッシュ・コロンビア州議会を9月8日に再開すると新民主党(NDP)政権が8月8日発表した。
NDP政権が正式に就任式を終えてから7週間でようやく議会が再開する。議会は、ジュディス・ギチョン副総督の開会の式辞から始まる。ここでNDP政権の政策が明らかになる。今年10月で任期を終えるギチョン副総督にとっては、これが最後の開会の式辞となる。
BC州議会選挙が今年5月9日に実施され、自由党が43議席を獲得して1952年以来の少数派政権となった。しかし、41議席に躍進したNDPが3議席を獲得したグリーン党と政策協力で合意。6月の議会再開後、自由党政権への不信任を決議し、クリスティ・クラーク州首相(当時)が議会を解散。この時クラーク前州首相は再選挙を提案したが、ギチョン副総督の決断によりNDPがグリーン党の協力を得ながら政権を担当することになった。BC州副総督として歴史的な役割を果たしたことになる。
NDP政権が先月正式に発足してから10日後、クラーク前州首相が辞職した。そのため自由党はケローナ‐ウエスト選挙区の議席を失い議席数が一つ減り42議席、NDP・グリーンは44議席となる。6月の議会再開直後に自由党前政権から選出された議長が、不信任案に伴う解散で議長を辞任したため、9月の議会再開後に新たに議長を選出する必要がある。通常は与党から選出される。それでもケローナ地区の議員が決まるまでは、しばらくはNDP・グリーン党が1議席上回る。
開会の式辞の翌週には予算案が発表される予定になっている。いよいよ本格的にNDP少数派政権が動き出す。