2017年8月10日 第32号

 アルバータ州進歩保守党(PC)ジェイソン・ケニー前党首が4日、トランス・マウンテン・パイプライン拡張工事計画について記者団に言及した。キンダーモーガン社が手掛ける74億ドルの事業は、アルバータ州からブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市まで延びる現存のパイプラインを、輸送量を約3倍に増やすための拡張工事。昨年11月に連邦政府が承認し、BC州自由党前政権も承認した。

 しかし今年5月のBC州選挙で、野党だった新民主党(NDP)は反対を表明。「あらゆる手段を使って阻止する」と公約した。その後、選挙では自由党が最多議席数を獲得したものの不信任決議を経て先月、NDP政権が誕生。グリーン党との協力が前提での新政権が出発した。グリーン党も同計画廃止を掲げている。

 これに対し、アルバータ州は現在のNDP政権レイチェル・ノッテリー州首相もBC州NDP政権をけん制しているが、アルバータ州野党PCケニー前党首が、この件を利用し存在感を示そうとしている。

 アルバータ州では野党保守党2党PCとワイルドローズ党が先月党統合を党員投票で決定、進歩保守連合(UPC)が誕生した。現在は党首選が始まっている。ケニーPC前党首は7月29日、党首選立候補を正式に表明した。連邦保守党政権時代に移民相などの閣僚を歴任した知名度を生かして党首就任を狙っている。

 2014年に原油価格が暴落して以降、アルバータ州経済は後退。天然資源産業、特にオイルサンド事業が主要産業のアルバータにとって、アメリカ以外への市場拡大は州経済の復活を意味する。

 しかしBC州ではパイプライン計画反対が多く、先住民族や環境活動家だけではなく、周辺市も強く反対している。こうした背景もあり、BCNDPに票が集まったこともNDP政権誕生に一役買った。ただ政権誕生後、ジョン・ホーガン州首相のトーンが少し変化している。先月ジャスティン・トルドー首相とのオタワで会談した時も、パイプライン問題は主要事項にならなかったという。9月からはキンダーモーガン社の工事が始まる。

 パイプライン拡張工事については、今後もBC州NDP政権とアルバータ州政府、連邦政府の動きが注目される。

 アルバータ州UPC党首は10月28日に決定する。

 

 

 

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