2017年6月29日 第26号
ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市内のハンバーガーショップ、マクドナルドが23日、新装開店した。
場所は同市中心部を南北に走るナンバー3ロード沿い、市役所の近く。21日に行われたVIPイベントでは同店のオーナー、ジョー・ガッツォさんが、この一等地は投資家から見れば平屋建てのファーストフード店ではなく、まわりに立ち並ぶような高級マンションにすべき土地に見えるだろう、しかし、こうした利用方法もあるのだということを示すために、この土地にとどまることができてうれしいと挨拶した。また、マクドナルド・カナダ社の西カナダ担当副社長シェリー・ハンセンさんが、この土地をファーストフード店用に保持し続けてくれたことにも謝辞を述べていた。
実は、この場所に1967年6月1日に開店した同店は、マクドナルドにとって記念すべきアメリカ国外第一号店だった。
新店舗建設中には、掘り起こした地面から初代店舗の赤と白のタイルが大量に発見された。ガッツォさんは、自分にとっては金塊に等しいと大喜びしたという。VIPイベントでは、このタイルを埋め込んだ記念の盾が彼に贈られたほか、店舗外側の歩道の一部にもこのタイルが使われている。
マクドナルドに勤めて42年を迎える彼は、顧客へのサービスが一貫した仕事へのポリシーだったと語っている。9人兄弟姉妹の中で育ったガッツォさん。そのほとんどは景気の良かった建設業界に就き、ガッツォさんに対しファーストフード店などではなく、もっと良い仕事に就くべきだと忠告し続けていたという。しかしガッツォさんにとっては人との出会いが全てであり、マクドナルドは彼にとって理想の職場だった。
新築された同チェーン店の目印、数メートルの高さの黄色いM字型のアーチは市によって歴史的建造物と認定され、ガッツォさんは市に対しても感謝の意を表している。新店舗の座席数は以前より減少したものの、ドライブスルーは2レーンとなったほか、店舗の敷地には木などの植え込みを配した緑地帯が設けられ、外でハンバーガーを楽しみやすいようになっている。