2017年6月15日 第24号
ブリティッシュ・コロンビア州ノースバンクーバーで11日、燃料切れを起こした小型飛行機(セスナ172型機)が、同市海岸沿いの工業地帯の空き地に不時着した。
事故が起こったのは午後4時ごろのことで、同市フィリップ・アベニューの高架橋そばの駐車場。小型機は駐車場の開けた空間に着陸を試みたもののうまくいかず、そのわきの樹木帯に機首から突っ込む形で停止した。小型機には定員いっぱいの4人が乗っていたが、一人が腕の骨を折るけがを負ったものの、ほかの人は無事だった。
この小型機は、同日午前中に同州ローワーメインランドのラングレー空港を飛び立ち、バンクーバー島西岸の町トフィーノへの往復飛行の帰途の最中だった。
目撃者によると、小型機はほとんど無音で駐車場めがけて滑空してきたという。
事故機を調査した交通安全委員会は、燃料切れが墜落の原因だと翌日公表した。また操縦していた男性がメディアに語ったところによると、飛行機がライオンズ・ゲート橋上空に差し掛かったあたりでエンジンが停止したという。再起動を試みたものの成功せず、機体が滑空している間に緊急着陸に適した場所を探し始めたという。
その結果、ノースバンクーバーの海岸沿いの工業地帯の駐車場が適切と判断、飛行機をそこへ誘導していったものの、着陸寸前にタンクローリー車が自分たちの方へ曲がってくるのが見えたため、それを避けるために機体を左に旋回させたところ、電線にひっかかりコントロールを失い、駐車場わきの樹木帯を仕切るフェンスに衝突して機首から突っ込む形になったという。
事故調査も終わり、残された機体の撤去など後始末はこの小型機の所有者が責任をもって行うこととなった。