2017年5月25日 第21号

 オンタリオ州トロント西隣のミシサガ市で20日夜、バンドメンバーの父親の誕生日パーティーで演奏していたロックバンドに、苦情処理に駆け付けた警察官が合流、ドラムの腕前を披露した。

 このロックバンドは、地元の10代の若者5人によるビニール・アンブッシュ(Vinyl Ambush)。ドラマーのジャック・ラングさんの母親が、父親の50歳のサプライズ・パーティーとして、この日の自宅での演奏を彼らに持ち掛けていた。

 彼らの演奏が始まって間もなく、近所からの騒音苦情を受けた警察官が到着。しかし彼らは音量を絞るように告げたものの、しばらく演奏を続けるように指示。

 さらにメンバーを驚かせたのは、何曲か演奏し終わった後に巡査の一人が、自分も演奏に加わっていいかと申し出てきたことだ。この巡査、ジョー・クラークさんも、かつてはバンドのドラマーだったと語っている。ここ5年間は演奏していないと言いながら、ドラムセットの前にブーツを脱いで座ったクラークさんは、メンバーとともに彼らのオリジナル曲「キュリオシティ(Curiosity)」を演奏しきった。

 もう一人の警察官は、この様子を携帯電話で動画に収めていた。その中でクラークさんは、この何年かの中で一番楽しい瞬間だと話していた。

 演奏後クラークさんは、自身のミュージシャンとしての経験から、彼らに継続することが大切だというアドバイスを伝え、あと2〜3曲演奏したら今夜は店じまいをするよう言い残して現場を立ち去った。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。