2017年4月20日 第16号
マニトバ州ウィニペグに住むローレンス・ローゼンバーグさんが、同市ノースエンドに住む老人らが、買い物に出かけるための交通手段を失い困っているという記事に目をとめたのは2〜3年前のことだった。
それによれば、自らのミニバンで地区の老人たちを食料品店まで送り迎えのボランティアをしていた男性が、それを続けられなくなったとのこと。この地域は別名、食料砂漠と呼ばれるほど、食料品店が周りにないことで有名だった。
ここで育ち、そのことをよく知っていたローゼンバーグさんは、自分でスクールバスを購入し、運転に必要な免許も取得して、このボランティアをやってみようと思い立った。妻の賛同も得られ、ついに無料シャトルバスを運転し始めることとなった。
ローゼンバーグさんは、地元でテクノロジー関係の事業を立ち上げ成功させた起業家だが、このシャトルを利用する人たちには、あまりそのことは知られていないようだ。
利用客からの反応は素晴らしく、少し遠くても自分のお気に入りの店や、価格の安い店に行きやすくなったなど、シャトルバスの存在に感謝していた。