2017年4月13日 第15号

 ブリティッシュ・コロンビア州アボッツフォード市で4日夜、少年らが野外で遊んでいたエアソフトガン(直径数ミリのプラスチック弾を、圧縮空気で打ち出すモデルガン)が実銃と思われ、警察に通報された。

 遊んでいたのは、15歳から18歳の少年3人。彼らが市内の教会裏手の森で遊んでいるところを目撃した近所の住人が、本物の突撃ライフルと思い、警察に連絡した。事件後、記者会見を開いた警察は、この住民は彼がすべき行動を取ったし、我々もそうした事態にするべき行動を取ったと述べている。すなわち、最悪の事態に備えて総員出動をかけた。

 現場に到着した警察官らの目にも、少年らが持っていた銃(警察がツイッターで公表した画像を見ると、軍隊でも使用しているマシンガンのように見える)は、実物のように見えたという。当然、彼らは照準を少年らにあわせ、いつでも発砲できる体勢で取り囲んでいた。しかし、ここでも少年らは「すべき行動」を取り、すぐさま銃を地面に置いたため、大事には至らなかった。

 こうしたエアソフトガンの販売店を経営しているミゲル・ゴサノさんは、こうした騒動を起こさないためにも、近所に一声かけてモデルガンであることを周知させてから遊ぶようにアドバイスしている。

 また、こうしたモデルガンは専門店のほか、大手量販店でも容易に誰でも購入することができるが、特に決まった販売のガイドラインはないという。見た目は本物そっくりのモデルガンを外で持ち歩いたらどうなるか、また安全について十分に考えなければいけないと指摘している。

 この日、警察に取り囲まれた少年たちは、そのあとパトカーで自宅まで送られた。彼らにとって、学校の授業以外でも、大事なことが学べる機会だったと、警察ではコメントしていた。

 

 

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