2017年4月6日 第14号

 連邦政府5選挙区で4月3日、補欠選挙が行われた。昨年から年初めにかけて辞職した4議員と、病死した1議員の選挙区。結果は前議員の党が、そのまま議席を確保した。

 補欠選挙が行われたのは、アルバータ州カルガリーの2選挙区とオンタリオ州オタワ、トロント、ケベック州モントリオール。

 カルガリー2選挙区は、保守党スティーブン・ハーパー前首相と同党ジェイソン・ケニー前雇用相の選挙区。ここは手堅く両選挙区とも大差をつけて保守党がそのまま2議席を獲得した。

 オタワは筋萎縮性側索硬化症(ALS)で昨年8月に死去したマウリル・ベランジャー議員の選挙区で大差をつけて自由党が勝利。トロントはジョン・マッカラム前移民相の選挙区で、ここは自由党が50パーセント以上の票を獲得したものの、実際には2300票差と僅差で自由党が勝利した。

 モントリオールはステファン・ディオン前外相の選挙区。当選したのは自由党エマニュエ ラ・ランブロポロス議員、26歳。同日の勝利宣言で、「将来は首相を目指す」と語った。

 これにより自由党、保守党ともに、議席数は変わらず、大きな変化はなかった。ジャスティン・トルドー首相にとっては、首相としての初めての有権者からの評価となったが、まずまずの結果となった。一つでも多く議席を伸ばしたかった新民主党(NDP)にとっては予想通りとはいえ、厳しい結果となった。

 現在、野党の保守党、NDPともに、党首選の最中で、自由党にとって大きく議席を崩す原因が特に見当たらなかったことが要因。今後両党の党首が決まれば、野党の巻き返しもあると専門家は語っている。

 

 

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