2017年2月16日 第7号
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州クリスティ・クラーク州首相が10日、新民主党(NDP)ジョン・ホーガン党首に謝罪したことを明らかにした。
クラーク州首相は記者団に対し「ホーガン党首の留守電に謝罪の言葉を残した」と語った。
発端は自由党による根拠のない説明だった。今月初めに党内部で管理しているはずの自由党の調査に協力した個人の情報などが記載された書類をジャーナリストが入手した件で、自由党は何者かがハッキングしジャーナリストに手渡したと説明した。7日にはクラーク州首相は、NDPの仕業だとその根拠も示さないまま名指しで犯罪者扱いした。
しかし10日になって同州無所属ビッキー・ハンチントン議員が、この書類へつながるリンクを自由党のウェブサイトで偶然見つけたことを公表。特にパスワードなどは必要なく誰でも簡単に見られるようになっていたと説明した。そして自由党の管理体制に疑問を感じ、自らジャーナリストに情報を提供したことも明かした。NDPの介入以前にハッキング行為すら関係していなかったことが明らかになった。
この事実を受け、クラーク州首相が謝罪。しかしなぜハッキングと説明したのか、NDPを名指しで批判したのかについては説明していない。
NDPジョン・ホーガン党首は一貫して自分たちは関係していないと主張していた。10日には記者の質問に「留守電はまだ聞いていない」と答え、謝罪を受け入れるかは聞いてみないと分からないと語った。今年5月のBC州議会議員選挙ではクラーク州首相の信用性も問われるのでは、とも語った。