2017年2月9日 第6号

 サスカチワン州南東部の農業地帯で1月20日、パイプラインから原油が流出する事故が発生した。

 サスカチワン州政府によると、現場は同州ストートンから北へ約10キロメートルの、人のほとんど住んでいない沼地。

 およそ20万リットルの原油が流出したとみられているが、1月23日の段階で17万リットルほどが回収されたという。沼地は凍結しており、また付近の川など水源へは流入していない。さらに現地に赴いた環境専門家は、大気や野生動物への影響も認められないと報告している。

 このパイプラインを所有しているツンドラ・エネルギー・マーケティング社は、流出後の清掃を1月21日から、また地中に埋まっているパイプラインの破損箇所を確認するための掘削作業を1月25日から開始した。州政府も、事故原因の調査と流出域の洗浄、パイプラインの修復状況をモニターしていくとしている。

 同州では昨年7月にも、メイドストーン近くのパイプラインから約22万5千リットルの原油が流出している。この時はその40パーセントほどが北サスカチワン川に流れ込み、流域の上水道の水質が基準値以下まで悪化、およそ2カ月にわたり同川からの取水ができない状況となった。

 そのパイプラインを管理していたハスキーエナジー社は、地殻のずれがパイプライン破損の原因だと主張している。

 

 

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