2017年2月9日 第6号

 スイス・チューリッヒからアメリカ・ロサンゼルスに向かっていたスイス・グローバル・エアラインズのボーイング777型機が、エンジントラブルのためヌナブト准州のイカリットに緊急着陸した。

 216人の乗客と乗員17人にけがはなかった。

 同機がイカリットの北約540キロ地点を飛行中、2つあるうちの左側のエンジンの異常を知らせる警告が発せられた。この警告に基づき、エンジンは自動停止した。航空会社の説明によると、これは設計上の仕組みだという。

 乗客らは、機長が機内アナウンスでエンジン停止のためイカリット空港に緊急着陸すると伝えるまでエンジン停止には気がつかなかったというほど、特に異常な音や振動はなかったと、メディアの取材に話している。

 代替輸送機が到着するまでの間、乗客には機内で夕食が出された。同空港にはタラップがひとつしかなかったため、乗客全員がいったん機外に降りて移動用のバスに乗り込んだあと、タラップを代替機に設置しなおしてから、全員の搭乗が始まった。なお、このためにイカリット域内のスクールバスが総動員された。

 代替機でニューヨークに着いた乗客は、そこから最終目的地ロサンゼルスに向かった。またイカリット空港に残された777型機は、別のエンジンが大型輸送機で運ばれ、異常を起こしたエンジンと換装された。エンジン自動停止の引き金となった警告の原因は、エンジンオイル内に金属粉が検出されたことだったとみられている。

 

 

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