2017年1月1日 第1号

 ブリティッシュ・コロンビア州政府は12月19日、州の公共自動車保険会社ICBCの運営状況と保険料引き上げ幅について、独立した第三者機関に精査するよう要請したと発表した。2017年以降、自動車保険料引き上げ幅を4・9パーセント以下に抑え、基本的にはインフレ率と一致することを目標とするとしている。

 同州政府トッド・ストーン運輸相は「州政府は州民が生活費が上昇していることを非常に危惧しているとの声を真摯に受け止めている。毎年、毎年、自動車保険パーセントの引き上げはほとんどの州民にとって大きな負担になる」と語った。必要ならばICBC改革に乗り出すとも語っている。ただICBCを民営化することについては可能性を否定した。

 今回の発表は、このままでいけば2020年までには自動車保険料が42パーセント引き上げられる可能性があるとの報告書が発表された次の日に行われた。これほどまでに引き上げられる要因として、虚偽の保険請求数が増加していることや傷害保険申請が増えていることをあげている。

 さらに、クリスティ・クラーク州首相になって以降、6年間で保険料が30パーセントも引き上げられたことに、BC州政府に対する不満の声があがっている。

 野党新民主党(NDP)エイドリアン・ディクス議員は、やろうと思えばインフレ率の上昇幅に合わせた引き上げ幅にこれまでにもできたはずだと語っている。

 

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