2016年11月24日 第48号

 ブリティッシュ・コロンビア州クリスティ・クラーク州首相は22日、州内に2900戸の低価格住宅を建設すると発表した。これらは賃貸住宅で、障害者、シニア、ユース、先住民族、母子家庭などの低所得者が対象。メトロバンクーバーに1441戸、その他の地域に残りが建設される。

 クラーク州首相はこの日の記者会見で、「BC州には賃貸住宅の供給増加が必要で、今回の発表はその目的を果たすためのもの」と語った。「政府としては中間所得者層、そして全ての州民が、住宅購入の夢を持ち続けられるようにしなければならない」と語った。

 さらに雇用拡大も必要と語り、これにより5500件の雇用が生まれると語った。

 BC自由党政権は今年2月に発表した予算案では住宅関連予算に3億5500万ドルを計上していた。しかし、高騰する住宅価格と需要過多の恩恵により政府への歳入が増加したため、9月に住宅予算を5億ドルに増額した。今年8月2日に導入した15パーセントの海外購入者税も今回の予算に含まれている。

 今回の発表を受け、野党新民主党(NDP)デイビッド・イービー議員は、この政策に一定の評価をしながらも、今回の措置は州政府が選挙前に1回だけ行う対策となってしまうのではとの懸念を示している。

 今回発表された住宅建設計画は2019年春に完成予定となっている。

 

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