2016年11月10日 第46号

 ジャスティン・トルドー首相は3日、ケベック州で警察がジャーナリストを監視していたとする件で、「非常に危険」との認識を示した。連邦警察(RCMP)とカナダ安全情報局(CSIS)共に、そういった行為はしていないと報告を受けていると政権交代から1年の記者会見で語った。

 報道機関は民主主義において非常に重要な役目を果たしているとの認識を示し、連邦レベルにおいて報道の自由は保障されているとも語った。

 今回のトルドー首相の発言は、前週地元フランス語紙コラムニストのパトリック・ラガセ氏がスマートフォンデータをケベック州モントリオール市警察に追跡されていた事実が発覚。2日にはケベック州警察がジャーナリスト6人の電話での会話を2013年から監視していたことも明らかになった。そのため、全国のメディア関係者が警戒心を表し今回のトルドー首相の発言となった。

 CSIS長官も「そうしたことは連邦レベルでは起こっていない」と首相の言葉を繰り返した。

 しかし野党新民主党(NDP)トム・マルケア党首はこの日の国会で、以前にはオタワを拠点とする報道機関のジャーナリスト2人がRCMPに監視されていた事実があると語った。

 

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