2016年9月8日 第37号

 

 キャノーラ油の原料として知られるキャノーラ種の中国への輸出をめぐって話し合いが行われていた中国・北京で8月31日、ひとまず現行のまま継続するとジャスティン・トルドー首相と中国の李克強首相の共同記者会見で明らかにした。

 1日にはトルドー首相の中国訪問に同行していたクリスティナ・フリーランド国際貿易相もそれを確認。連邦政府は中国との新キャノーラ体制に全力を挙げるとし、それまでは現行法のままの輸出を続けられると語った。

 中国政府は9月1日から穀物などの輸入体制を厳しくする計画を発表し、カナダからのキャノーラ種もその対象になっていたことから、カナダ国内のキャノーラ農家からは輸出量が激減するのではとの不安の声が聞かれていた。中国側は、カナダからのキャノーラ種から派生する根腐り病といわれる病気が、中国のキャノーラに蔓延することを防ぐために必要な措置と主張している。

 今回はトルドー首相と李首相との話し合いで一時的に9月1日の期限は避けられたものの、今後も話し合いは続けられる。フリーランド国際貿易相は「永久合意に至るまで」の期間、現行法が適応されると語っている。

 カナダは世界有数のキャノーラ輸出国で、昨年の中国への輸出額は約20億ドル。カナダのキャノーラ輸出量の約40パーセントを占めている。

 

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