オンタリオ州に住むダニエル・ダロイジオさんは、こだわりを持って選んだナンバープレートを15年以上使い続けてきた。そのナンバーは『VI6SIX』。

 19歳の時に父をがんで亡くしたダロイジオさんは、その追悼の意味がそこには込められていると、次のように説明する。

 もともとホッケーチーム、モントリオール・カナディアンズの大ファンだった2人。『VI』はフランス語の人生『vie』を意味し、『6』はモントリオール・カナディアンズが優勝した1976の末尾の番号(その時ダロイジオさんは2歳だった)を、そして『SIX』は、ダロイジオさんが父と一緒に祝うことのできたスタンレーカップの回数を表しているという。

 さらに二人がひいきにしていた、同チームの選手マリオ・レミューの背番号が66だった。彼はダロイジオさんの父親が亡くなったわずか2〜3年後、がんを克服している。その意味から、ダロイジオさんのナンバープレートは『vie(命)66』とも読める。

 しかし最初の『VI』は、ローマ数字の『6』にもなる。その場合、彼のナンバープレートは『666』と読め、これは新約聖書によれば魔物、人によってはサタンを意味する番号とみなされる。そして、実際そうした苦情が当局に寄せられたという。

 ダロイジオさんは、文書による意味の説明を行うなど努力したが、このナンバープレートの返却を要求され「州政府に力ずくでねじ伏せられたようだ」と取材に心境を語っている。

 

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