マニトバ州議会議員選挙の投開票が20日行われ、その結果、それまでの新民主党(NDP)に代わり、進歩保守党政権が誕生した。NDPは前回2013年選挙での35議席から14議席に減少、進歩保守党は19議席から40議席へと大幅に増やした。自由党も1議席から3議席となった。

 進歩保守党ブライン・パリスター党首は、「明日になれば、マニトバ州民は美しい春の朝を歩くことになるだろう。見上げる空は限りなく青いはずだ」と、変化を望んだ州民の心境を例えた。

 NDPグレッグ・サリンジャー州首相は、自身は当選したものの敗けた責任を取り党首辞任を表明。すぐに暫定党首選定に取りかかると語った。

 NDPは1999年から4期連続過半数を取る多数派政権を担ってきた。サリンジャー党首は2009年から党首を務めている。しかし、2013年に実施した州税増税では公約違反と批判を受け、昨年は州政府閣僚から党首辞任を迫られる事態から党首選を強引に実施し、党首に再任された。こうした事態がNDPを二分化し、今回の敗北につながったと主張する党員もいる。

 サリンジャー党首は、「州民の決定には敬意を払わなくてはならない。州民は昨晩(自分たちではない)州政府を選んだ。私はこれを全面的に支持する」と記者団に翌日語った。

 これで全国ではサスカチワン州に続いて、保守党系が政権を取ることになった。国内では、ケベック州、ニューファンドランド&ラブラドール州、そして、アルバータ州でも保守党が敗れるという事態が起こった。そして、昨年の連邦選挙でも保守党が自由党に大敗した。全国的に中道から左に寄っていく中で、今回のマニトバ州での17年ぶりの政権交代による進歩保守党政権誕生は、州民が強く変化を望んだ結果とみられている。来年はブリティッシュ・コロンビア州で選挙が行われる。

 

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