ジェーン・フィルポット保健相は20日、世界の薬物問題に関する国連(UN)の特別会合で、自由党政権は2017年春にマリファナを合法化する新法を導入することを表明した。

 ジャスティン・トルドー首相は、昨年の選挙戦からすでに、政権を取った場合はマリファナの合法化を行うと公約として掲げていた。

 フィルポット保健相は、「(合法化することで)子供たちの手に届かないようにするとともに、犯罪組織の利益とならないようにすることが必要」と述べ、「法執行機関とも協力し、適正な刑事法となるよう整備していく」と語った。

 マリファナ合法化を発表した4月20日は、マリファナ愛好家たちが集う「ウィード・デー」。全国各地で愛好家たちが集まってマリファナを楽しむ姿が見られた。

 フィルポット保健相は、この日をわざと選んで表明したわけではないが、政府としては象徴的に利用し、今後の議論に活かすことができると思ったと語った。国連では19日から21日まで会合が開催された。カナダのやり方が国連加盟国すべてに受け入れられるとは思っていないが、若者をマリファナから保護することには有効的との考えを示した。

 野党の反応は両極端に分かれた。保守党は政権を取っていた頃からマリファナの合法化には反対の立場で、今回も自由党政権の法整備を見極めるとしながらも基本的には反対の立場を取っている。一方、新民主党(NDP)はトム・マルケア党首が、来年では遅すぎるのではないか、公約違反なのではないか、一刻も早い合法化が必要と積極的な推進の立場を主張した。

 

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