度重なる検挙にもかかわらず、運転中の携帯操作を繰り返していたブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドの40代の女性が、ついに免許を停止させられた。

 訴追されていないため氏名は明らかにされていないが、彼女はこれまでに14回、運転中に携帯を操作していたところを取り締まられている。そのほとんどはリッチモンドで起こり、13回目の時にはRCMPのパトカーに追突する寸前だった。

 それにも懲りず、3週間前にはバンクーバーで運転中に携帯を使用しているところを捕まった。全く改善の兆しが見えないことに、世間からはなぜこの女性に運転させつづけるのかという抗議が挙がっていた。

 RCMPもこの女性の運転の安全性に疑問があるとして、BC州の運転免許の停止権限を持つロード・セーフティBCに、その免許停止を申請していたが、それが先週認められた。この女性は今後、BC州での運転が一切認められなくなった。

 リッチモンドでは、3月に行われた不注意運転の集中取り締まり期間中に検挙された件数が、昨年同時期の検挙数の倍以上に膨れ上がっていた。このことを警察では重くみており、他のドライバーや歩行者の安全のため取り締まりを続けていくと、リッチモンドRCMPでは話している。

 また2014年からは不注意運転によっても、免許にペナルティ・ポイントが加算されるようになったことから、今後はこの女性のように不注意運転を続けるドライバーは免許停止を免れないと、ロード・セーフティBCは説明している。今回の女性の場合は、2011年から不注意運転違反の履歴がつけられていたが、これらはペナルティ・ポイントとして加算されていなかったため、14回もの違反でも免許停止になっていなかった。

 なお罰金についても、抑止効果のために値上げをすべきだという意見があるものの、BC州政府はその案に乗り気ではない。

 州政府交通大臣トッド・ストーン氏は、そういった意見があることは承知しているとしながらも、自分も法務次官も、ペナルティ・ポイントの導入が運転中の携帯操作を低減させているとし、罰金額の引き上げが必ずしもそのような行為の減少にはつながらないとの考えを述べている。

 ちなみにBC州の携帯操作に対する罰金は16ドルで、国内では2番目に低い額となっている。一方オンタリオ州では、最高1000ドルとなっている。

 

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