ブリティッシュコロンビア不動産協議会は8日、リッチモンドに本社のある不動産業者ニューコースト・リアルティに対し条件付きで営業を認可することを発表した。

 取引内容やコミッションなどを協議会に報告することを義務付ける7つの条件を提示し、協議会が同社の業務内容を監査する。それでも不正行為と疑われる行為が明らかになった場合は、さらに厳しい規制をするとの声明を発表した。

 今回不正を指摘された業者は、数週間前から全国紙グローブ&メールが独自に調査を行い、同協議会に不正の可能性を通告していた。同紙は証拠となる録音記録も独自に入手していることを同協議会に報告していたが、証拠提出には応じなかった。

 そこで同協議会が業者に直接コンタクトを取り、今回の措置となった。同紙は8日に独自調査を記事として掲載。同日に同協議会が処分を発表した。

 同紙によれば、ニューコースト・リアルティは職員に対し、より多くの手数料を取れるよう売り手にはなるべく早くに住宅を売りに出させるよう指導していたという。さらに売り手に対し最初のオファーが常にベストオファーだと、それが事実に反するにもかかわらず、そう告げるように伝えていたともしている。同社は昨年急速に成長し、現在445人が所属し、2015年の売り上げは10億ドルと報告されている。

 ことしに入り、不動産を締め切りまで何度も売買して手数料を稼ぐ不当転売がバンクーバーで問題視されている。BC州政府も対策に乗り出すことを明言している。

 

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