ブリティッシュ・コロンビア州のメトロバンクーバー地区にある小村が、不動産登記などの手続きに関し、英語以外の対応を一切行わないとする条例を近々施行する。この決定に対し、村内のみならず近隣の市などからも賞賛の声が上がっている。

 この決定をしたのは、インディアン・アームをはさんでノースバンクーバー市ディープコーブの対岸に位置する、人口約700人の村ベルカラ。村長のラルフ・ドリューさんは、ローワーメインランドの多くの市と違い、この小さな村役場では翻訳サービスまでは手が回らないと取材に話している。

 他の地域と同様、この役場にも英語でコミュニケーションが取れない不動産所有者が手続きに訪れ、翻訳・通訳サービスを提供するのは公共機関の責任だと主張する者が後を絶たないという。それに対しドリューさんはきっぱり「BC州でのビジネスは、英語のみ」とはねつけている。

 また現在の条例は、不動産所有者に十分な情報を登録するように義務づけていない不備があるとも指摘している。現在こうした手続きに必要なのは、事業登録の際に与えられた事業所名に相当する連番だけで済み、連絡先すら必要ない。

 同村では以前、ある企業が所有していた海岸沿いの物件で、係留していたボートが沈没して燃料が流出する事故があった。事故処理のために所有者に連絡を取ろうとしたものの、全く連絡先が判明しなかったという。

 

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