2020年1月16日 第3号

1月11日、ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市の日系文化センター・博物館(日系センター)で、日系コミュニティー合同新年会が開かれた。過去最多となる262人が出席、会場内ではあちらこちらで新年のあいさつを交わす人々の姿が見られた。(メディアスポンサー:バンクーバー新報)

 

羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事(前列中央)、多田雅代首席領事(後列左端)をはじめとする来賓・出席者の皆さん

 

和やかに新年を祝う

 この新年会はグレーターバンクーバー日系カナダ市民協会、日系センター、日系シニアズ・ヘルスケア&住宅協会(日系シニアズ)が共催し、20の日系団体が協賛、在バンクーバー日本国総領事館が後援している。

 ホール一番奥のステージ上には、バンクーバー日系ガーデナーズ協会が作成した門松が置かれ、コスモスグループによるセンターピースがテーブルを飾り、日本のお正月の雰囲気を醸し出していた。司会は今年も大和奈緒美さんと福島竜さんが担当、今回は役割を交代して大和さんが英語、福島さんが日本語で進行した。名コンビの司会ぶりは健在で明るく楽しい雰囲気で進められた。

 はじめに、日系シニアズ理事長のルース・コールさんがあいさつで、合同新年会開催において多数の日系団体からの協力を得ていることに感謝の意を述べた。そして2020年代の幕開けが平和で繁栄をもたらすものであることを祈願した。続いて、羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事が乾杯の発声をおこなった。あいさつの中で、今年の夏に開催される東京オリンピックについて触れ、この機会に日本や日本の文化についてカナダの人々に広く知ってもらい、日加間の関係がより良いものとなることを期待していると述べた。

食事とエンターテイメントを楽しむ

 乾杯用のお酒はBC州日本酒協会(SABC)が提供。ビュッフェテーブルにはちらし寿司、巻き寿司、焼きそば、銀だらのてりやき、揚げ物など、彩り豊かな食事が並んだ。各テーブルには個別におせちの前菜が用意されており、ビュッフェの食事を取りに行く順番を待ちながらも食事を楽しむことができるように工夫されていた。

 食事と歓談の後は、BC州・ユーコン準州JETプログラム同窓会(JETAABC)によるミニ・ジャパンボウルがおこなわれた。ジャパンボウルは日本語を学ぶ高校生が日本語や日本についての知識をクイズ形式で競う大会。そのメトロバンクーバー大会は、JETAABCによって2018年から開催されている。今回のミニ・ジャパンボウルでは、出題者から9つの質問が出され、各テーブルごとに答えをシートに書いて提出。その結果を元に5つのチームが決勝に進んだ。決勝戦ではチームから代表者がステージに上がり、出題された問題にいち早く手にもったうちわを挙げて回答。先に2問正解した人が優勝となった。優勝チームにはSABCが提供した日本酒が贈られた。クイズの合間には、和楽器グループのDahazaが演奏を披露した。尺八、篠笛、和太鼓のダイナミックでパワフルな演奏は、新年の晴れやかな気分をいっそう盛り上げてくれた。

 日系女性企業家協会のメンバーが販売を手伝った50/50ラッフルチケットでは、売り上げ金の半分が、5人のラッキーな当選者に贈られた。続くドアプライズの発表では3人の当選者が、在バンクーバー日本国総領事館より寄付された日本酒を手にした。エンターテイメントの締めくくりは彩月会による踊り。「きよしのズンドコ節」や「ダンシング・ヒーロー」など合同新年会ではおなじみの曲に合わせて、会場の参加者も大きな輪になり踊りを楽しんだ。最後に日系コミュニティー合同新年会実行委員長を務める堀田ミミさんが閉会のあいさつで、実行委員会のメンバーは昨年の9月から企画を始めていたこと、たくさんの団体の協力があって開催し得たと話した。小さな子供からシニアまで幅広い年代の人が一堂に集い、楽しいひとときを共有する貴重な機会となった。

(取材 大島多紀子)

 

羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事

 

司会進行を務めた大和奈緒美さん(左)と福島竜さん(右)

 

バンクーバー日系ガーデナーズ協会、さくらシンガーズのメンバーの方々

 

彩月会がリードする踊りにはたくさんの人たちが 参加して盛り上がった

 

Dahazaによる演奏

 

JETプログラムに参加経験のある人たちの同窓会組織JETAABCが企画したミニ・ジャパンボウル。日本についてのクイズだが意外に難しい?

 

ハイゲンキレストランによるおいしい食事

 

 

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