2019年12月12日 第50号
自らの超知覚力で捉えた情報をもとに「本来の私たち自身に戻ろう」と提唱して人気沸騰中のスピリチュアルカウンセラー並木良和さん。12月5日、バンクーバーのローズデールホテルで行われた並木さんの講演会(主催・一般社団法人エム・グレイスプラネット協会)にはカナダ各地およびアメリカや日本から91人が集まった。
米国カリフォルニア州からも多数参加の人気ぶりだ
楽しい語りの中に
幼少期から霊的な能力を自覚していた並木さんが、師・船越富起子氏に就いてその能力を磨き、個人に向けてのスピリチュアルカウンセリングを始めたのは2006年。現在は大天使、神道系の神々をはじめ、さまざまな高次元の存在とコンタクトを持ち、そこで受け取ったメッセージをもとに生き方に関する講演会活動を行い、日本内外に7千人を超えるつながりが生まれている。
並木さんの講演の魅力を参加者に尋ねると「お話の面白さがツボです」「自然体で親しみやすい」と言葉が返ってきた。そうして楽しみながら、並木さんの語りの中に、自分の人生にとってしっくりくる生き方、考え方の拠り所を求めたり、確かめにきたりしている印象だ。
「分離から統合へ」
人生の仕組みや生き方に関心の高まる背景には、今の時代が「振り子が思いきり振り切って極まった状態にあるから」だと並木さんは見ている。その振り子の両極とは分離と統合。本来の私たちは、すべてとつながり統合された存在。それは何事も自由自在に行える完全な円のようなもの。しかし自ら、ひとつにつながった源から分離し、あたかも全体のごく一部分のような不完全な存在として振る舞っている。そして分離から生まれたのが不安や恐れ、無価値観、孤独などのネガティブな感情だという。「その結果、生まれているのが今日のいろんな負の現象です。しかし、もう分離し尽くして、統合に戻っていくタイミングを迎えています。今、その追い風が吹いているんです」
現実は自分の感情が映し出した3D映画
並木さんは「最新の量子力学が語っているように、すべての物が粒子の波と感じられました」「時間はつながっていないんです。一瞬一瞬はそれぞれ別々のフィルムの一枚一枚のようなもの」と自らが知覚した実体験を交えながら、感情と現実の関係を語った。「僕たちがあたかも現実と思っている世界は、3D映画のようなものです。あなたはあなた自身が持っている感情を体験できるような映画を、目の前のスクリーンに映し出しています。そして『もっと臨場感を感じたい!』と、どんどんスクリーンに近づいて、『すごく不安!怖いわ!』と映画の中にのめり込んでしまっているんですよ」「普通、もし観ているDVDが面白くなくても、自分で映像自体を変えようとはしませんよね。DVDをチェンジしますよね。なのに僕たちは自分が映し出した現実にフォーカスして、その現実を変えようとしてしまう。それが眠っている状態です。でもそこから目を醒まして、自分が映像を回す立場だったと思い出せばいい。もし心地よくないことがあれば、もとにある自分の感情を単純に手放せばいいんです」
私たちは何かあると「社会が」「子どもが」と「外」に原因を求めては、それらの現実に「対処」をしようとする。しかし覚悟を決めて自分の感情を変えない限り、それを反映した映像である現実を生み出し続けるという訳である。
講演では不要な感情の手放し方や、2021年の冬至までに目醒めると決めることが大事な理由を楽しく詳しく解説。そして参加者の質問に答えて「今、生まれてきている子どもたちは僕らよりずっと転生の多い進化した存在。僕らが彼らを心配するんじゃなく、彼らが気持ちよく生きていける社会を作ればいい」「非常識と思われても、正しさじゃなく居心地のよさを選んで。そこで出てくる恐れや不安を手放すほど、いいタイミング、いい配置で物事がやってきます」「いろんな情報が飛び交うけれど、自分に役立つかどうかで判断して適宜取り入れて」とメッセージを送った。
並木良和さん 新報独占インタビュー
不要な思いを浄化する一つの方法として、色の着いたものを吐き出すイメージワークを紹介されましたが、このワークをやっている人たちは、並木さんからはどう見えるのでしょうか。
実際に色のついたエネルギーが出ていくのが見えるというよりは、周りを取り巻いているオーラの変化が見えます。つまり暗く重たかったエネルギーが明るく軽くなるのが見て取れます。オーラがより輝いて見える。強くなっていく。広がっていく、そのように見えます。だからワークをすると意識が変わるんですよね。肉体では瞳の色、輝きが変わります。表情がより軽やかになり、呼吸が深くなります。ストレスを抱えている時は呼吸が浅くなるんです。でもそれが外れるとリラックスできるんですよね。
いろんな存在とコンタクトしてメッセージを受け取っているそうですが、ちょっと笑ってしまうような面白いメッセージを受け取る体験もありましたか?
皆さんの印象の中で、アセンデッドマスター(高次の存在)たちというのは、聖人君子みたいな、ある種人間離れした存在だと思い描いている人がとっても多いんですけど、僕はイエスとコンタクトを取ることが多いのですが、ブラックユーモアが強くて、それは生前そういう性格だったので、アセンデッドマスターになった今でもそれを好きで使っているんですね。だから僕がイエスというのは、こんなイメージで……と思って関わるとズルッと(ずっこける動作)なるんです。マスターたちは個性を持っていて、それぞれユーモアたっぷりだったりするので面白いです。眉間にシワ寄せてでなく、リラックスした中で個性を持っていることが多いですよね。
音楽の話に飛びますが、モーツァルトにインスピレーションを降ろしていたのは、どんな存在なのでしょうか?
音楽家の集団です。そのほかに天使という存在も彼のガイドに加わっています。いわゆる天界の音をこの地上に降ろすためにモーツァルトは使われているんですね。
現代のミュージシャンで天使が働いていると思う人物はいますか?
そういった視点で音楽を聴いてこなかったのですが、谷村新司さんの『昴』はプレアデス、すばるですよね。この曲はそのままプレアデスの存在をチャネリングしていて、プレアデスの存在がかかわって作られています。人の前に立つ人は知らず知らずのうちに天界に使われ、天界のことを伝える役割を果たしていますね。
個人的な思いなのですが「感謝」がどうしてワークする(いい作用をする)のかの物理的な根拠を知りたいのですが、それについてどう思われますか?
それは感謝というのがすべてを揺り動かしていく、変化を与えるっていうのかな、そういう周波数の中でも最も影響力のあるパワフルな周波数、一番最強のバイブレーションだっていうことをあなたは知っているからだと後ろ(あなたのガイド)は言っています。
「信頼」も同じなのでしょうか。
信頼はそこ(感謝)から派生するものですよね。だからやっぱり感謝っていうのがベースにあるわけですよ。
そのメッセージはどういう存在の方からのものか、すぐにわかるのですか?
わかるんです。あなたの後ろにいるガイドです。フランスで大道芸人をやっていた人です。彼は生かされていることに感謝していたんですよね。芸をしながら街を渡り歩いていく中で多くの人に助けられているわけです。泊めてもらったりとか、食料を分けてもらったりとかで、すごく感謝していた。感謝が感謝を引き寄せるっていうことをよく知っていたんです。
「生きがい」の働きについて伺います。無気力、無目的な状態から、何かこうしようと目的を持って生き始めた人を、並木さんの目からはどういう違いとして見えるのでしょうか。
無気力、無目的な状態のときは、わかりやすく言うと、情熱の火が心から消えている状態です。それが何かをしようと、そっちに意識が向くと火種みたいなものがぽっと灯るんですよね。復活するのがエネルギー的に見てとれるんです。それを肉体レベルで見た時には、無気力は目が死んでいて光がない状態。やりたいと思うことにフォーカスが向いたときには、心に火が灯った分、目にも光が宿るんですね。
100パーセント自分の人生を引き受け、不要な感情を手放し、意識が上昇した先から見えるもの―並木さんを通して垣間みる世界をもっともっと知りたいものだ。
(取材 平野香利)
本来の自分に目醒めていった結果生まれるのは、煮沸するようなワクワクと違う深い喜びと安らぎです
並木さんは方向の違う各種の質問に対しても、間髪を入れずソフトボイスで回答
「これから夜から昼、冬から春の時代になります」「手放すという新しい生き方を開始してください」と目醒めを奨励する並木さん
バンクーバー講演会と翌日の講習会を主催したエム・グレースプラネットの益子正子さんが冒頭で挨拶