6月29日、在バンクーバー日本国総領事公邸で、岡井朝子総領事主催による就任レセプションが開かれた。ブリティッシュ・コロンビア州政府関係者、各国の総領事、市議会議員、カナダの企業や団体の代表者などを招き、約80人が出席した。

 

 

岡井朝子総領事(左)と乾杯の音頭をとる内田晃首席領事

 

各界からの出席者を迎えて

 岡井朝子総領事が今年4月に就任後、BC州政府やビジネス関係者等を招いたレセプションは初めての開催となる。BC州政府からは、農業大臣のノーム・レトニック氏、緊急時対策担当大臣のナオミ・ヤマモト氏、高等教育大臣のアンドリュー・ウィルキンソン氏が出席した。また、BC州議会議員や、バンクーバー、バーナビー、リッチモンドから市議会議員が招待されたほか、当地駐在の欧米やアジア諸国の総領事や、名誉総領事も多数出席した。  

 

カナダと世界各国との友好を深める

 内田晃首席領事が開会のあいさつで、経済協力や人道支援などに携わってきた岡井総領事の経歴を紹介するとともに、バンクーバー初の女性の日本国総領事、カナダ初の日本人女性公館長であることにも触れた。

 続いて岡井総領事がスピーチで、レセプションの出席者に感謝の意を述べた。そして、総領事館の役割の一つとしてカナダと日本の関係を促進させることを挙げ、日本企業によるカナダへの投資など、ビジネスを促進していきたいと述べた。また、教育面での関係も重視しており、学生の留学などにより旅行業界も共に活性化する利点もあるとした。

 農業の分野でもカナダと日本のつながりは深く、カナダから日本へ輸出される農作物等は数多い。その一方、6月中旬に日本食レストラン「Tojo's」のオーナーシェフである東條英員(ひでかず)氏を「日本食普及の親善大使」に任命したことを述べて、ユネスコの無形文化遺産にも登録された和食のさらなる普及を促進する考えであると語った。

 緊急時対策大臣のヤマモト氏とは、災害対策の面でBC州と日本との間に強固な協力体制を築くことを話し合ったと述べた。地震国である日本としては、BC州での自然災害対策強化に協力できる点が多いとした。同時に、5年前の東日本大震災や今年4月に起きた熊本地震の際に、カナダはじめ各国からの復興支援があったことに改めて謝意を示した。

 また、州議会議員、市議会議員、各国の総領事に対しても、今後も手を携えて協力し、相互の関係促進を目指していきたいと語った。

 

和やかな歓談のひととき

 公邸の庭園にもテーブルが用意され、レセプションの出席者はさわやかな夏のガーデンパーティーを楽しんだ。この日は、14種類の和食のフィンガーフードが供され、数々の賞を受賞した日本酒各種もふるまわれた。岡井総領事に花束を手渡した、ソロモン諸島総領事アシュワント・K・ドゥイベディ氏は、「日本とソロモン諸島は、ビジネス面などで深い提携関係を持っています。日本は我々にとって友人であり家族のように思っています」と語った。出席者はそれぞれ、岡井総領事と和やかに歓談し、友好を深めていた。           

(取材 大島 多紀子)

 

 

政府、領事団、経済関係者など多数が出席

 

 

(左から)高等教育大臣のアンドリュー・ウィルキンソン氏、 緊急時対策担当大臣のナオミ・ヤマモト氏、 岡井朝子総領事、農業大臣のノーム・レトニック氏

 

 

庭園での歓談のひととき

 

 

招待客ひとりひとりに丁寧にあいさつをする岡井朝子総領事。左はBC州議会議員のリチャード・リー氏

 

 

ホタテやエビをのせた手まり寿司など、魅力的なフィンガーフードが用意された

 

 

ソロモン諸島総領事のアシュワント・K・ドゥイベディ氏から花束を渡される岡井朝子総領事

 

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