2018年8月16日 第33号

2018年、夏のアニメレボリューションは、8月3日から8月5日まで、バンクーバーコンベンションセンターで開催された。アニメファンには、一年で最も大きな楽しみの一つだ。スカイトレインのウォーターフロント駅からコスプレに身を包んだアニメファンが行列をなす。年に数回行われるアニレボの中でも、夏は一番規模が大きく、スタッフ、ボランティアを含めると、7万人がこの会場に集う。コンサート、コンテスト、ワークショップ、アニメグッズの買い物など、思い思いに楽しむことができる。

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

開会式

 900人を超えるアニメファンが一堂に集う開会式。アンドロソフ・ジェレミーさんの司会で、歌、ミュージックビデオ、プライズ付きのクイズと続き、会場はお祭り気分。画面いっぱいにおなじみのアニメが映し出されると、大きな歓声が響きわたる。岡井朝子在バンクーバー日本国総領事が、「領事館主催のマンガ賞にもぜひ応募してほしい。アニメファンの皆さんには、ぜひ日本に来てほしい」と笑顔で挨拶すると、大きな拍手が響き渡った。メイドガールズの歌とダンスで会場は熱気にあふれ、セレモニーはあっという間に終わり、待ちに待ったアニレボが始まった。

 

特別ゲスト

 毎年、アニレボは日本からも特別ゲストを招待している。今回は、山口勝平さん、井上麻里奈さん、ゆきのさつきさん、生天目仁美さん。注目されるゲストの一人、山口勝平さんは、「犬夜叉」「名探偵コナン」や「ワンピース」などを代表作に持つ、経歴30年のベテラン声優だ。仕事でうれしかったことを聞くと、もともと芝居が好きで声優になれたこと自体がうれしかったという。大変なことはという質問には、「役を作るのは大変だが、好きなことなのでつらく思わない。でも、仕事があるほど時間が取られ、時間がなくてつらいことはある」と笑う。趣味で昨年から落語を勉強しているが、芝居を始めたころに似ていて難しいが面白いそうだ。 50歳になり、声優としてキャリアを確立したが、新しいものにチャレンジする姿勢はなくしたくない、という。若い人へは「日本にも声優になりたい人は多くいるが、急ぎすぎる傾向がある。その時にしかできないことを大事に、一生懸命やってほしい」と温かいメッセージを送る。

 井上麻里奈さんは、「進撃の巨人」のアルミンの声で知られている声優だ。イラストも上手でコスプレの写真でも評判が高い井上さんは、インタビューに涼しそうなブルーの浴衣で現れた。バンクーバーは「気候が良くて過ごしやすい。日本人が住みやすいし、自分も住めるかなと思う」と良い印象。アニレボについては、「4年前にも来たが、アニメファンのパワーがすごい。好きなものを好きと全面に出していて、うれしい」と言う。バンクーバーは、「日本と比べ、好まれるジャンルが違うので、その違いをいろいろな所で見られるのが面白い」そうだ。この分野で将来を考える若い人にアドバイスを求めると、「日本のアニメの歴史は長いが、今は世界中にアニメファンがいる。新しい技術でもっと可能性を広げてほしい。アニメを好きな気持ちを持ち続けてほしい」と、締めくくった。

 

タレントショー 「Anirevo's Got Talent」

 毎回人気のあるタレントショーは歌、詩の朗読、ダンスなどで盛り上がる。12組の意匠を凝らしたグループや個人が、練習の成果を披露する。5人でグループを結成するサッドボーイズは、息の合ったヒップポップダンスで、会場をあっという間に魅了した。メンバーは高校以来の友人で、2カ月間、このショーのためにダンスを考え練習を重ねてきた。カルガリーからアニレボのために来て、終わればまたすぐカルガリーに帰るそうだ。「バンクーバーはとても過ごしやすく、気に入っている」と全員そろって爽やかな笑顔で答えてくれた。

 

注目される着物

 着物ファッションショーは、いろいろな種類の着物が披露され、アニメファンはステージを見ながら、帯の結び方など普段知ることのない着物の魅力を学ぶことができた。アニメがこんな所でも、日本文化を広める役割を果たしているようだ。ベンダーの一人、東京から来た平田紗弓さんは、着物ソーシャルメディアKIMONO BIJIN(着物美人)の代表。着物や和小物の販売、着付けレッスンや日本髪体験を無料で提供するブースを展開した。着物好きの平田さんは着物に関する情報があまりないと感じ、着物などの日本の伝統文化で世界が繋がるサイトを作った。それがきっかけで、今回のアニレボでの出店につながった。着物の普及、貴重な職人技の未来への継承を目指し、バンクーバーを含め海外でも着物を広めていきたいと意欲的だ。

 

影の力、ボランティア

 多くの催し物の裏で活躍するボランティア。このアニメレボリューションでも、200人を超えるボランティアが受付から、音響、通訳まで幅広く活躍する。一年中企画にも携わる、青いユニフォームのスタッフボランティアと、イベント時の手伝いをするピンクのユニフォームのボランティア。ボランティアの一人、前川貴美さんは、いろいろな所でスタッフをサポートしている。アニメファンなので、アニレボだからこそできるボランティアはアニメ業界に関われてとても楽しい、と言う。また、近江直樹さんはボランティアを2年してきたが、今回初めてスタッフに。普段はウェブ開発の仕事もしている学生だ。「声優の世話が身近ででき、感謝されるこのボランティアはやりがいがあって楽しいです」と答えてくれた。

 

犬夜叉レガシー ライブ

 犬夜叉役の声優、山口勝平さん、かごめ役のゆきのさつきさん、英語版の犬夜叉役のイアン・コックス・リチャードさんを特別ゲストに迎えてのライブ。懐かしい第一話と最終話をゲストとファンが一緒に楽しむ。その間、質問にゲストが答えていくという内容だ。山口さんは、「犬夜叉は声優としてデビューしてから10年目の作品。犬夜叉が今も、このように代表作として受け入れてもらっていることがうれしい」と言う。ゆきのさんは、かごめ役について「声優として一番長く携わった役。プライベートで辛かった時、自分を支えてくれた命の恩人」と、感慨深く話す。始終、和やかな雰囲気に包まれたライブだった。

 

次のアニレボは

 次のアニメレボのイベントは、冬に企画されている。スタッフの一人、松原善隆さんは、今まで以上に来場者の方々に楽しんでもらえるようなコンベンションを作り上げていきたいと言う。また、ここで知り合った友人とも、再び会えるチャンス。 詳細は、animerevolution.caまで。

(取材 松本 睦)

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

コスプレを楽しむ参加者たち

 

 

 

ベンダー、平田さん

 

サッドボーイズ

 

ボランティアの前川さんと近江さん

 

犬夜叉レガシーライブの山口勝平さん(左)、ゆきのさつきさん(中)、イアン・コックス・リチャードさん(右)(写真提供、アニレボ、ルイス)

 

挨拶する岡井総領事 (写真提供、アニレボ、ルイス)

 

 

今週の主な紙面
9月20日号 第38号

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