2017年8月17日 第33号

9月2、3、4日の3日間バンクーバーのダウンタウンで「カンパイジャパン! タイワンフェスト」が行われる。グランビル通りを歩行者天国とするほか、VAG プラザとクイーン・エリザベス・シアター、その他の屋内会場も使ってイベントを開催。「アジアの対話」をテーマとしたこの祭り、昨年は香港にフォーカスし、11万8千人の観衆を動員。今年は日本だ。

 

台湾を愛した立石鐵臣の作品(写真提供 Taiwanfest)

 

密接な関係にある台湾と日本

 台湾と日本。その関係を旅行者数で見ると、台湾を訪れる旅行者の数では「日本から」が3位、日本を訪れる旅行者数では「台湾から」が3位。それほど行き来が盛んな関係である(同フェスティバル資料より)。

 本イベントの多数の催しの中から目玉となる企画を4つ紹介しよう。

 

台湾とのつながり伝える「乾杯日本!」コンサート

 イベントのオープニングを飾るのはメトロポリタンオーケストラのコンサート。演奏曲目には『台湾舞曲』がある。これは日本統治下の台湾で生まれた江文也が作曲し、1936年のベルリンオリンピックの芸術部門コンクールに日本代表として参加、2位を受賞した曲だ。ステージでは弱冠12歳でありながら国際的な大会で数々の受賞歴のある台湾の天才ピアニスト、ハオ・ウェイ・リン君もオーケストラと共演する。 (9月2日午後8時開演、クイーン・エリザベス・シアター)

 

日本とつながりのある台湾芸術

 日本統治時代の台湾で活躍した日本人画家の立石鐵臣(たていし・てつおみ)は、彼の生涯を追ったドキュメンタリー映画が台湾で公開された話題の人物。台湾を愛し、台湾から愛された画家である。日本統治下の台湾に植え付けられた、西洋化した日本文化は現地に新しい芸術の息吹を吹き込んだ一方、彼らのアイデンティティーを混乱させた。そんな「私は誰?」という問いを、立石をはじめとした1920年代、30年代の台湾の芸術家たちが作品で表現している。本イベントではそうした作品が彼らの背景とともに展示される。(VGAプラザ)

 

広がる紙の世界扇子、ちぎり絵など

 東京・浅草橋の扇子専門店『松扇堂』から山本慶太さんが来晩し、機能性と芸術性を備えた扇子の世界を紹介。そのほか、マッチボックスの収集家によるコレクション展示、紙でコスチュームを作るニン・シェさんの作品、ちぎり絵、切り絵の作品も豊富に紹介される。

 

食べ物が芸術に「ザ・キッチン・オブ・スイートネス」

 大豆とアボカドを使ってチーズケーキの食感を——。台湾在住の日本人料理研究家・會田由衣さんは、食材のさまざまな味や食感の組み合わせを研究。台湾の農家を支援したい気持ちから、特にベジタリアン料理を追求している。「食べ物の画家」と呼ばれる會田さんのクリエイティブな作品に注目だ。(9月2日、3日午後2時から、9月4日午後3時から、会場はグランビル500)。

 

 そのほか、台湾は日本国外では2番目に生け花愛好家が多いことから生け花の紹介ブースや、台湾出身の鈴木ルースさんが率いるさくらシンガーズの公演、日本のバンド「東京中央線」の演奏、アジアの料理人の対決など、期間中のイベントが盛りだくさんである。

 

開催時間:
9月2日、3日は午前11時〜午後10時
9月4日は午前11時〜午後6時

開催場所:
バンクーバーダウンタウンのグランビル通りほか

詳しい情報は、taiwanfest.caを参照のこと。

(取材 平野香利)

 

山本慶太さん(写真提供 Taiwanfest)

 

好奇心をかき立てる會田さんの食の芸術に注目! (写真提供Taiwanfest)

 

 

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