ジョフリーレイクス州立公園へ行くには、ウィスラーから更に北のペンバートンに向かい、Mtカリー村からリルエットへと進路を取る。まもなくみえるリルエット湖から急な坂道をずっと登るとジョフリーレイクス州立公園の看板が見えてくる。
ジョフリーレイクス・ハイキングコースには3つの湖があるが、その3つある湖の水の色がそれぞれ微妙に違うエメラルド色。大きなマティエ氷河や周りの氷河からの太古の水と、その年に降った雪解け水の混ざり具合によってそれぞれ特徴のある色を出しているのだろう。それはまるで森の中に大きな宝石を3個置いたような感じだ。
駐車場に近いほうからローワージョフリー湖、ここまではほんの数分で歩いていくことができる。ミドルジョフリー湖まで3,5km、アッパージョフリー湖まで5.0kmの距離になる。
ローワージョフリー湖まで来ると、目の前に針葉樹林に囲まれたエメラルドグリーンの湖、遠くには氷河をいただいた山が見える。これはまるで絵に描いたようなカナダの景色。初めて来た人は「あれ、こんなに簡単にこんなきれいな景色を見ることができるの?」って驚くかもしれない。
まだあまり開発が進んでなくて、知名度が低いシートゥスカイ・コリドールには、まだまだ多くの穴場が残っているのだろう。
駐車場からローワージョフリー湖まではほんの数分なのだ。「その表紙を飾っていたっていう噂のジョフリー湖っていうのを見てみたい」というだけでもいいだろう。きれいな景色をみて、ペンバートンでベリーピッキングや乗馬を楽しむ。そういったこととセットにして楽しむといいだろう。
これならハイキングではなくて、むしろドライブになる。のんびり派にはこれがお勧め。
さてハイキングコースだが、ローワージョフリー湖を左手に見ながらジョフリークリークにかかる橋を越えると本格的なハイキングコースになり、健脚者向け。
出発地点の駐車場が1230m、ミドルジョフリー湖が1490m、アッパージョフリー湖が1564m。だが、実際歩くトレールはその標高より若干高いところまで移動するので注意。デジカメなどを持っていたら万が一のためにも駐車場でコースの地図を撮っておくことを忘れないようにしたい。
最初はわかりやすいトレールだが、標高が上がるに連れて、足場の悪いところや岩場、水でぬかるんでいるようなところを抜けていったりする。トレールがわかりにくいなあって思ったら、木にオレンジ色の菱形マークがつけてあるのでそれを目印にしよう。
標高差と距離の割にはミドルジョフリー湖まで意外と時間がかかり、このハイキングコースで一番の難所。普通の健脚者で2時間弱ぐらい。
ミドルジョフリー湖まで来ると、一旦森に隠れて見えなかった氷河がぐっと近づいてみえる。また湖の色もローワージョフリー湖に比べ、明るみが増したような青色に近くなってくる。そして湖の中に倒れた倒木が水の透明感を引き立ててくれる。
ここからは約45分でアッパージョフリー湖だ。
アッパージョフリー湖まで着いたら、できたら湖の奥にあるキャンプ場のほうに足を伸ばしてみたい。キャンプ場までいくと、氷河の末端を見上げるような感じになる。
夏の暑い日にゆっくりランチを食べてのんびりしていると、ガラガラガラっと大きな音が響き渡ることがある。音がするほうを見上げると、氷河の末端が崩れて落ちてくるのが見える。この氷河の崩落まで見ることができたら本当にラッキーだ。
時間としては健脚者で片道2時間30分ぐらいを想定したい。湖でゆっくりする時間を入れて往復6〜7時間ぐらい。下りの森の中は、実際の日の入りよりも早く暗くなり始めるので注意が必要だ。もしバンクーバーから日帰りを計画するなら、早朝に出発する必要がある。だけどその日はとても記憶と記録に残るビッグデイになること間違いないと思う。是非この夏の挑戦でジョフリー湖に挑んでみたい。
(取材:写真 野口英雄)
注意事項:
○ 明るいうちに戻れるように時間には余裕を持つこと。一応ライトは持っていったほうが無難。
○ トレールから絶対に外れない。
○ グループはバラバラにならない。グループの中にハイキングになれた経験者がいること。
○ できたらベアスプレーも用意したほうが安心。ベアベルだけでも効果あり。
○ 暖かい服と雨対策、十分な食料と水。
ウィスラー現地の問い合わせ、ハイキング情報など
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