知子 Prezia(ともこ・プレジア)
愛知県名古屋市出身。大学卒業後、損害保険会社へ8年勤務した後、2009年にワーキング・ホリデーでカナダへ。バンクーバーではウェブの学校へ通い、ウェブ制作の技術を学ぶ。現在は、「カナダでsmart & happyに暮らそう!Nadeshiko Canada」というウェブサイト(http://nadeshikocanada.com/)を夫と二人三脚で運営するかたわら、1児の母としてバンクーバーで奮闘中。

 


知子 Preziaさん

 

 

—カナダに来たきっかけ

高校生の時に初めてカナダに3週間ホームステイ、大学在学中はアイルランドに約1年間交換留学しました。海外に行くようになったきっかけは、昔から英語が好きだったからです。大学を卒業後、損害保険会社に8年勤務しました。OL時代は海外旅行をするのが趣味で、訪れた国は30カ国近くになります。30歳が視野に入り始めた頃から、自分のこれからの人生についていろいろ考えるようになりました。仕事や結婚のプレッシャーから自分を見失いつつあった私は、自分らしく生きるために退職という道を選びました。退職した時点では、私の未来は全く白紙でした。その後、偶然に再会した友人にワーキング・ホリデー制度を教えてもらい、まさに直感で「これだ!!」と思いカナダ行きを即決しました。私は31歳。ワーホリのビザが取れるギリギリの年齢でカナダに渡ったまさにギリホリでした。

 


—バンクーバーに住むことになったきっかけ

4カ月トロントに住んだ後、ヨガの講師の資格を取ろうとバンクーバーへ来ました。日本に帰ったらヨガを教えたいという私の夢を聞いた英語のチューターの先生が、「それならば、自分でウェブサイトが作れたら役立つんじゃない?知り合いが学校をやっているから紹介してあげるよ」と薦めてくれました。それまでインターネットで買い物すらしたことがなかった私はかなり悩みましたが、一念発起で新しいことにチャレンジしてみることにしました。最初は3カ月だけのつもりが、結局ビザを延長して1年間ウェブサイト作成を学ぶことになりました。最後の学期で、自分のウェブサイトを立ち上げる課題が出ました。どんなサイトにしようかいろいろ考えた結果、カナダで頑張る女性が繋がったらいいなぁ、という思いから、Nadeshiko Canadaを立ち上げました。サイトを立ち上げてもうすぐ3年になります。

 


—バンクーバーでの活動

夫とは、ウェブサイト学校で出会いました。ですので、卒業した後も夫にコンピューターのシステム面で助けてもらいながらウェブサイトの運営をしています。2011年夏に娘を出産したので、Nadeshiko Canadaには、カナダでの結婚や出産、そして、育児やお金などの情報をメインで載せています。ワーホリでカナダに暮らすのと、結婚して暮らすのでは、やはり知りたい情報が違ってきます。特に出産して母親になると、子育てやお金の問題は他人任せにはしておけません。自分が調べた情報が、少しでもこれからカナダで結婚する人、母になる人の参考になれば嬉しいなと思い、日々頑張っています。そういう意味では、自分の体験を通して、サイトに載せる情報も少しずつ変化してきましたね。

 

 


今年で3歳になるお嬢さんと一緒に

 


—これからの抱負

プライベート、そして、サイトを通して、カナダで多くの日本人女性に出会いました。本当に自分のやりたいことをして、生き生きと暮らしている方が多いなぁと実感します。カナダで自分らしく生きる女性、生きていきたい女性、そんな日本人女性の輪がこのサイトを通してもっともっと広がっていったら嬉しいな、と思っています。いつかNadeshiko Canadaを通してイベントを開催するのが夢です。美味しいものを食べて、ヨガをして、みんなでおしゃべりして。そんな機会を是非作ってみたいです。  また、カナダにワーホリで行ってみたいけれど、年齢や仕事が不安で一歩踏み出せない―そんな人を後押ししたいですね。実際に海外へ出てみると、本当にいろいろな生き方があると実感します。だから、変化を恐れずに、新しい自分にチャレンジしてみて欲しいです。そこから広がっていく未来があると、私は自分自身のワーホリで身をもって体験したので。  育児をしながら日本語でカナダ在住ならではのNadeshiko Canadaウェブサイト運営に奮闘する知子さんのこれからが楽しみである。

 

(取材 北風かんな)

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。