2019年11月14日 第46号

秋の色も深まった11月1日、ブリティッシュ・コロンビア州、バンクーバー市の隣組で恒例・秋のバザーが行われた。

開場30分前の朝10時半には大勢の来場者がつめかけ、ドアが開かれるとともに、懐かしい日本の食べ物や美しいクラフトなどを買い求める人たちで会場が埋め尽くされた。

 

隣組クラフトクラブのブース

 

 1階の売り場では、ボランティアによる手作りの惣菜や寿司・タコ焼き、カステラやカレーパンなどの調理品の他、新鮮なBC州産の松茸や冷凍の生鮮品などの食材が販売された。

 数多く用意されていたさつま揚げやサーモンコロッケなどはあっという間に完売となった。また、クラフトクラブで制作される日本人形をあしらったグリーティングカードや小物などの地元バンクーバーでの評判は高い。隣組でしか購入できない手作りの食べ物やオリジナル製品が手頃な価格で購入できるのが、このバザーの大きな魅力である。

 2階では着物やアクセサリー、生活用品や書籍などが販売された。着物売り場では、プロの着付け師による試着を楽しむ人の艶やかな着物姿が人目を惹いた。

 隣組はバンクーバーをベースとしたボランティアによる非営利団体で、日系人をサポートし続けて今年で創設45周年目にあたる。

 今回のバザーでは約75人ものボランティアが参加し、わずか数時間内の売り上げは過去最高額となった。バザーの収益金は、バンクーバーに住む日本人・日系人を支える隣組の活動資金として利用される。

 今年は、若い世代のボランティアの人たちが、きびきびと働く姿も目に入った。

 毎年8月に行われるパウエル祭と同様、これらのイベントはボランティアの協力により初めて開催が可能となる。隣組では、随時ボランティアを募集しており、コンディションの良い着物や浴衣などのドネーションも受け付けている。

 ファンドレイジングのみならず、地元での日本文化継承にも繋がる隣組のバザー。来年は、春にも開催が検討されているとのことなので、まだ行ったことのない人は、是非とも足を運んでほしいイベントだ。

隣組連絡先
住所:42 West 8th Ave. #101 Vancouver BC V5Y 1M7
電話番号:604-687-2172

(取材 中村みゆき)

 

人気の寿司パック『助六』

 

人気の着物売り場

 

着物帯は利用範囲が広い。テーブルの敷物用にリフォームされることも多い

 

ジャムやスコーン、クッキーやカステラなどのホームメイドベイクドグッズ

 

隣組名物の『桜餅』

 

着付け師による着物の着付けサービス

 

艶やかな中振袖を試着した来場者

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。