2019年10月10日 第41号
第60回海外日系人大会(海外日系人協会主催・外務省など後援)が「令和の日本と国際化の架け橋・日系社会」をテーマに、10月1日から3日間の日程で始まり、1日、東京の憲政記念館で天皇、皇后両陛下ご臨席のもと、海外19カ国から191名の参加者を迎え記念式典が行われた。
天皇皇后両陛下ご臨席のもと開催された第60回海外日系人大会(10月1日、憲政記念館で)【写真提供:海外日系新聞放送協会】
飯泉嘉門海外日系人協会会長が「多文化共生社会という日本の内なる国際化の実現には日系人の経験が欠かせず、連携・協力を考える機会としたい」と大会の抱負を述べた。
天皇陛下は「私自身、ブラジルやアメリカを訪れたときに、日系人の方々の活躍の様を知り、現地社会でその活動が高く評価されていることに感銘を受けた。日系の人々が居住国と我が国との大事な架け橋であることを心強く感じている」と述べられた。つづけて在日日系人について「就業のために来日された二、三世を中心とした日系人の皆さんのこの30年の経験が、今後さまざまな文化を受け入れながら発展して行こうとする日本社会の貴重な参考になる」と労いの言葉を述べられた。
式典では過去59回を振り返るビデオ上映も行われ、参加各国からのビデオメッセージも届けれられた。
また、アンジェロ・イシ武蔵大学教授が「在日日系30年の歩みと日本の多文化共生」をテーマに基調講演を行った。
記念式典に続いて行われた歓迎交流会では田中克之海外日系人協会協会理事長が「在日日系人はブラジル、北米に次ぐ三番目に巨大な日系コミュニティー。多文化共生のために活躍してきた経験を参考にしたい」との考えを披露し、この大会が実りあるものになるようにと述べた。
(海外日系新聞放送協会プレスリリース)
おことばを述べられる天皇陛下 (10月1日、憲政記念館で)【写真提供:海外日系新聞放送協会】