2019年6月27日 第26号
7月12日(金)「敵は自分のみ」吉川英治さんがリングに上がる。
—試合に出るいきさつと目的
毎日5千人が飢え死にしている世界の現実を、贅沢三昧の先進国は無視。俺が命をかけることで「声なき無抵抗な人たち」を少しでも救う。長生きに興味はない。いかに生きるかがすべて。
5月、電柱に「BOXING」ってチラシを見た。その足で主催事務所に向かい「試合に出る。最強の相手と」と昔の映画みたい。勇敢なわけじゃない。他に方法がないだけ。俺が7、8分痛いのは、一生辛い人の苦痛とは比較にならない。
主催者から買い集めたチケットの売上は子供病院基金に。そのチケットが売れたら、全額とバイクタクシーをフィリピンの村に。一枚のチケットで2回の寄付。
スポーツや芸術の目標は世界の平和なのに、人は自国チームばかりに熱狂。俺は自分が勝つより相手が勝って喜ぶのがうれしい。心の中にある国境をなくさなきゃ価値がない。人は物の価格は熟知して、価値には無知。“子供はゲームばかりで夢がない”って言うけど、夢がないのは、ビール片手に怒鳴るママと威張るパパ。自分をコントロールできない大人が人をコントロール。子供たちは家庭内被災の日々だね。
—パーキンソン病患者のボクシングクラスも行っていますね。
愛だらけだから毎日が奇跡の連続。対極にある無関心が天敵。
—試合について一言を。
体重制も年齢差も無視した対決。現役王者は最高の選手。想像を絶する圧倒的な体験を約束するよ。
7月12日(金)7pm Scottish Cultural Centre
チケット($30): This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.
吉川英治さん: 映画作家、執筆家、講演家、テリー・フォックス日本大使
(取材 平野香利)