2018年10月4日 第40号

年に一度、年次総会を兼ねて開催されるバンクーバー広島クラブ(バンクーバー広島県人会)昼食会が、9月23日バンクーバー市内の中華レストランで開催された。参加者は37人。広島に縁のある人が多く、思い出話や広島の話に花が咲いた。

 

バンクーバー市の中華レストラン・ピンクパールで。 2018年9月23日

 

 今年の話題の中心は、広島に甚大な被害をもたらした7月の豪雨災害。特に広島県南西部の呉地方の被害は大きく、同地区出身者が多い県人会では、今も復旧が進んでいない状況を心配する声が相次いだ。

 しかし明るいニュースでも話が弾んだ。この日すでにマジック1としていた広島カープ球団史上初の3連覇。どこで暮らしていても、広島出身なら広島カープファン。この昼食会にもカープユニフォームやカープ帽をかぶってくる参加者もいる。ようやくやってきたカープ黄金時代にバンクーバーでも盛り上がった。

 同県人会には比較的高齢者が多く、古い時代の広島の話を話すのも、聞くのも、県人会の楽しみの一つ。

 年に一度、広島に思いを馳せながら集まる昼食会で、それぞれ楽しいひと時を過ごした。

 

カナダで最も歴史が古い県人会、バンクーバー広島クラブ

 バンクーバー広島クラブは1902年8月2日に発足した芸備同志会を前身とする。カナダの県人会では最も歴史が古い。広島県は日本全国都道府県で海外移民が最も多い県。発足当時バンクーバーを中心としたブリティッシュ・コロンビア州には広島出身者が約500人在住していたとされている。

 発会式は同年9月1日。その後1906年5月にカナダ広島県人会に改称。1941年カナダ政府による日系カナダ人強制収容政策で一度は解散したが、1970年広島クラブとして再開。現在に至っている。

 

広島県人会活動報告(2017年10月から2018年9月まで)

1.広島県廿日市市とBC州サーニッチとの交流が開始
 今年4月、広島県廿日市市から眞野勝弘市長、倉田耕三国際交流協会事務局長、広島カナダ協会から田中勝邦理事が、ブリティッシュ・コロンビア州サーニッチ地区を訪問。同市リチャード・アトウェル市長と会談した。
 25日には、在バンクーバー日本国総領事館を表敬訪問、多田雅代首席領事(現在総領事代理)と懇談した。広島県人会から熊谷裕之・操夫妻(日本語学校補習校校長)、山城猛夫、三島直美が参加した。
 廿日市市とサーニッチ地区は姉妹都市提携も視野に交流を積極的に行うことで意見が一致。今年8月にはアトウェル市長が広島市を訪問したと報告を受けた。今後は、若者の留学などを通じて交流を図っていく。

2.広島県国際課のプログラムを再開
 広島県国際課が実施している海外在住者向けプログラムの再開を目指す。広島県在外高齢者表彰プログラムや青少年交流プログラムなど、広島県とのつながりを活発化させていく。

3.新会長と理事の選出
 昨年の年次総会で久保谷信治会長が理事会の若返りを提案したことを受け、今年の総会で新会長と理事会人事が会員により承認された。

 

人事は以下の通り。
会長・三島直美、理事・山城猛夫、本間真理、平田和子(会計)、田中信敬、 特別理事・藤川往来

(記事・写真提供/バンクーバー広島クラブ・三島直美)

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。