2018年6月14日 第24号
ゴールラッシュだ!! 今季最多の5ゴールを挙げ、快勝。1勝もできなかった5月から一転、6月はこれで2連勝とようやく勝ち星が付き始めた。
この試合1ゴール3アシストと大活躍したMFデイビーズ(#67)6月9日BCプレース、オーランド・シティ戦(Photo by Preston Yip)
6月9日(BCプレース:22,120)
バンクーバー・ホワイトキャップスFC 5―2 オーランド・シティSC
先取点はホワイトキャップス。36分にMFデイビーズ(#67)のアシストでFWカマラ(#23)が決め1‐0。しかし58分にオーランド・シティの選手が退場処分となったにもかかわらず、64分に同点に追いつかれる。それでも残り15分で怒涛の4ゴール。76分デイビーズが決め2‐1とリードすると、82分にPKでカマラが決め3-1、87分にはMFレイヤ(#29)が、90分にはMFメスキーダ(#11)が決めて5-1。94分に1点を返されたが、危なげなく快勝した。
デイビーズが1ゴール、3アシストの大暴れ
もともと身体能力の高いMFデイビーズ(#67)が本領発揮の大暴れだった。15歳でホワイトキャップスデビューしたカナディアンは、現在17歳。それでも風格が漂うようになってきた。普段なら独りよがりとなるドリブルも、この日はおもしろいように機能した。
90分間大暴れだった。先制点ではFWカマラ(#23)にゴール前で、うまく合わせるアシストぶりを見せると、4点目ではレイヤとの若手コンビでもアシストに回った。後半、同点に追いつかれた後には自らゴールを決め、嫌なムードを吹き飛ばした。
オーランド・シティが58分に、DFエル・ミニル(#13)の、この試合2枚目のイエローカードで退場となったにもかかわらず、64分に同点に追いつかれた。焦りのような雰囲気が漂っていた10分後に決めたゴール。GKが弾いたボールを冷静に押し込んだ。
それでも、本人はアシストした先制点を振り返り、「(カマラが)フォワードだから彼にボールを集めるようにしている。そんな練習をしているんだ」とカマラとのゴールを喜んだ。5点目もアシストして、MLSにホワイトキャップスが昇格して以降では、チーム初の1試合3アシストを記録した。
ロビンソン監督はデイビーズについて、15歳でホワイトキャップスに入ってきて、いま、肉体的にも精神的にも変化している時、いろいろと吸収して、これからもどんどん成長してほしいと思っていると期待を込めた。
久しぶりのホーム勝利にファンは大興奮
BCプレースで勝利するのは4月27日以来と実に5週間ぶりだった。5試合あった5月は3試合がホーム、しかし1勝もできなかった。ファンにとっては待ちに待った勝利。しかも5ゴールとおもしろいようにボールがネットに吸い込まれるゴールラッシュ。ゴールが決まるたびに、詰めかけた満員のファンの大歓声がBCプレースに響いた。
終盤の怒涛の4ゴールにロビンソン監督もご満悦。出だしはスローだったが、最後はいいリズムで得点できた、MFフィリペ(#8)の活躍も大きかった、とゴール以外にボランチ役の陰の立役者も称えた。
6月のホームゲームはこの1試合のみ。次の試合は2週間後にアウェーでフィラデルフィア・ユニオンと戦う。
「選手にとってはいい休養となる」とロビンソン監督。2連勝して、いい雰囲気のまま休養に入れると語った。MLSはスケジュールが厳しいと監督が言う通り、7月に入るとカナディアン・チャンピオンシップ2試合も含めて7試合が待っている。
チームはこれで4位に浮上し、勝率も5割を回復、得失点差も-4まで縮めてきた。しかし、厳しい夏シーズンはこれから。6月の2連勝をきっかけに、一気に上昇気流に乗りたいホワイトキャップスの7月は、カナダデーにホームで幕開けとなる。
7月のホームゲーム
7月1日(日)4pm コロラド・ラピッズ戦
7月7日(土)7:30pm シカゴ・ファイア戦
7月25日(水)7pm モントリオール・インパクト戦 (カナディアン・チャンピオンシップ)
7月28日(土)7pm ミネソタ・ユナイテッドFC戦
(取材 三島 直美)