2018年5月31日 第22号
ホワイトキャップスは5月に5試合という過密スケジュールの中で、3試合をホームで迎えた。結果は3試合とも引き分け。アウェー2試合は1敗1分け。5月は1勝もすることができなかった。
5月16日BCプレースでのホワイトキャップス対アースクエイクス戦。今月先発復帰したカマロの活躍もあり引き分けに持ち込んだ(Photo by Preston Yip)
5試合で勝ち点はわずか4
今月の始まりはミネソタでのユナイテッドFCとの対戦だった。4月最後のホームで連敗を脱出し、5月には少しずつ調子を上げるかに見えた。
しかし、ミネソタ・ユナイテッドFCに0 -1で負け、ヒューストン・ダイナモをBCプレースに迎えた。先制点を許したが、前半終了間際に同点に。このまま同点かと思われた試合終了間際の90分にまたしてもリードを奪われ、厳しい状況になったが、94分にDFワストンが劇的な同点弾を放って、なんとか引き分けに持ち込み、連敗を逃れた。
16日には、今季低迷しているサンノゼ・アースクエイクスとの対戦だった。ホワイトキャップスは好調を維持しているMFテチェラのゴールで先取点をあげたが、逆転される。それでもMFレイナの今季初ゴールで、なんとか引き分けに持ち込んだ。
そして5月最終戦、BCプレースに満員のファンが詰めかけたニューイングランド・レボリューション戦では、MFテチェラがハットトリックで大車輪の活躍を見せた。しかし結果は3 -3の引き分け。2点を先制されるも、テチェラの2点で同点。さらにリードされても、3度テチェラのゴールで同点に追いついた。
これでホワイトキャップスは14試合を終え、4勝5敗5分、勝ち点17。5月は1勝もできず、獲得した勝ち点は3のみ。順位も6位となり、夏に向けて状況はさらに厳しくなった。
失点が多い今季、得失点差は-8
今季ここまで、得点が19に対して、失点は27と西カンファレンスで最も多い。リーグを通しても失点29のモントリオール・インパクトに次ぐ多さだ。
ホワイトキャップスには今季開幕からディフェンスに不安があった。ハーベイ、パーカーと昨季まで活躍したディフェンダー2選手が移籍。その空いた穴を埋めるディフェンダーがまだ出てきていないのが、やはり影響している。
さらに、昨季終盤からそれまでのウーステッドに代わり、マリノビッチが正キーパーを務め、今季も引き続き開幕から正キーパーとして活躍していた。しかし、マリノビッチが練習中にケガをしたため、5月11日ダイナモ戦から欠場。代わってロウがキーパーを務めている。
加えて、ディフェンスの要となるキャプテン・ワストンがワールドカップに出場のため、6月から不在となる。ますますディフェンスの状況が厳しくなる。 ホワイトキャップスは、この危機をどう乗り切るのか?今季はやはりディフェンスがカギとなる。
6月のホームゲーム
6月9日 4pm オーランド・シティSC戦
(取材 三島 直美)
この試合でゴールを決めたホワイトキャップスMFテチェラ。4月27日BCプレース(Photo by Preston Yip)