2018年4月5日 第14号

恒例の第98回バンクーバー・インターナショナル・オートショーが、3月28日から4月1日にバンクーバー・コンベンションセンターで開催された。今年は世界中から44のメーカーが、450台以上の新型車や人気の車種を出展。往年の名車やレーシングカーなども展示され、5日間で約12万人が来場した。

 

各メーカーの展示車を見て歩く来場者

 

 展示は2階に分かれ、上の階にはランボルギーニやフェラーリなどの超高級スポーツカーや改造されたカスタムカー、水陸両用の自動車まで陳列されていた。

 下の階には日本の9メーカーを含む27社が各々に車両を並べ、来場した人たちは目当ての車を見つけると、早速乗り込んでハンドルを握ったりシートの座り心地などを確かめていた。

 会場の外では各社のEV(電気自動車)を中心に試乗会も行われ、実際の走行も体験できた。

 展示されている車は、一般の乗用車タイプからSUV(スポーツ多目的車)などが中心だが、EVやハイブリッドカー、FCV(燃料電池自動車)の出展も目立った。またピックアップトラックや大排気量のスポーツカーなど、北米ならではの特徴も見られた。

 さらにシュミレーターを使ってサーキット走行を体験できるコーナーも設けられ、順番を待つ長い列もできていた。

 ニューウェストミンスターから来た柳谷真大(やなぎや・まさひろ)さんは「EVに関しては充電するための電気ステーションの模型を設けたり、実際に試乗できる車の台数も増えて、普及の積極性を感じました。また昔の名車が、新車の状態で展示されているのは印象的でした。ただ各メーカーの技術も気になるので、エンジンのカットモデルなどがもう少しあれば良いと思いました。また各メーカーから、将来の発売を占うコンセプトカーが出展されていないのは寂しかったですね。いま話題の自動運転技術に関する説明も思ったより少なかったです」と今後の展示希望も含めて、感想を述べた。

 妻の陽子さんは「街で走っている車を実際に見て、雰囲気をつかむには良い機会です。荷室の容量などの実用性を確認することが大切で、小型車を中心に見に来ました」と来場した理由を語った。 

 各ブースには車の説明をする案内係がいて、基本的なことも気軽に質問できた。気になる各メーカーの車を同時に比較検討できるのは、効率が良くて便利だ。

 車好きの人だけでなく、購入を検討している人はオートショーで実車を見てから、販売店に足を運ぶのも一考だろう。

 来年は、3月19日から24日までの開催が予定されている。

(取材 古川 透 / 写真は全て3月31日、バンクーバー・コンベンションセンターで)

 

EV(電気自動車)の展示も目立った

 

FCV(燃料電池自動車)も展示された

 

初代のホンダ・シビック

 

展示台数も多いSUV(スポーツ多目的車)

 

一人乗りのEV(電気自動車)

 

初代のマツダ・ミアータ(ロードスター)

 

シュミレーターを使ってサーキット走行を体験

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。