名古屋を拠点に、古典芸やマジックを取り入れたパフォーマンスで活躍する二人は、昨年の旅行での当地訪問をきっかけに来加公演が決定。9月30日と10月1日の2日間、日系プレースでの「着物ショー」と「日系秋祭り」、日系ホームでの誕生会、グラッドストーン日本語学園の生徒に向けてと、計4回公演を行い、観客数の合計は600人を超えた。
袴田夫妻の獅子舞は、おかめ、ひょっとことのからみのある滑稽なストーリー仕立て。演劇畑で活動してきた二人とあって、所作には登場人物の細やかな感情が豊かに表現されていた。また曲芸もからめられており、観客から歓声の上がる場面もあった。南京玉すだれの芸も2つのステージで披露。特に子供たちに好評だったようだ。「わたしは、なんきん玉すだれを見て、わたしもやってみたいと思いました。ししまいは、さいしょ、ちょっとこわかったけれど、すぐに、こわくなくなりました。また、見たいです。すごくおもしろかったです。(ブレイン桐香)」。グラッドストーン日本語学園の生徒が公演後に書いた作文には公演の印象が素直に綴られている。
公演を終えた二人は、頬を紅潮させて「(カナダの日系人たちの)日本の伝統を守り愛している姿に感動し、私達これからもがんばらなきゃ!と心が熱くなりました。本当に素晴らしいご縁をありがとうございました。バンクーバーが更に好きになりました」と語ってくれた。海外では中国でも公演実績がある彼ら。今後さらに世界各国へ日本の伝統を広めてほしいものだ。
ヒロさん、ユミさんの「くりくりワールド」ウェブサイト
http://kurikuriworld.sakura.ne.jp/
(取材 平野香利)