2017年8月3日 第31号

7月26日、バンクーバー市内のバンダオ・パール・レストランでディナーショーを兼ねた『ミス・アジア・カナダ・バンクーバー地区大会』が開かれ、審査を通過した7人が出場。観客約150人が見守る中、日本代表の松下ゆうさん(23)がミス・アジア・バンクーバーの王冠を手にいれた。

 

入賞者発表の瞬間。(左から)フィリピン、タイ、中国、モンゴル、日本、ラオス、韓国代表者と、大会ディレクターのトニー・ジョージさん(右)

 

世界の人とつながる

 30余年の歴史を持つミス・アジア・カナダ全国大会(トロントで開催)に、今年からバンクーバー地区大会が加わった。大会ディレクターのトニー・ジョージさんによると、ソーシャル・メディアに掲載された写真や動画を元に面接を行い、約20人の中から韓国、ラオス、日本、モンゴル、中国、タイ、フィリピン(出演順)を代表する7人を選出した。

 その中のひとり松下ゆうさんは、2013年から英語や演技の勉強のためバンクーバーに留学。女優として短編映画やウェブシリーズに主役や準主役で出演したほか、政府やイベントのプロモーションの仕事をしている。

 「始めは英語でとても苦労しましたが、何回も繰り返すことで演技に自信がつきました。言語の壁を越えて世界中の人と繋がっていきたいです」

 

浴衣にひと工夫

 審査は民族衣装、パフォーマンス、質疑応答の3部門。松下さんに着物モデルを頼んだことのあるホーラン文子さんは「本当は振袖が良かったのですが、時間の関係で浴衣になりました。他の人の豪華な衣装に見劣りしないよう、襟にレースをつけたり華やかにするアドバイスをしました」と話す。

 アニメ『千と千尋の神隠し』から『いつも何度でも』を歌ったあと『天空の城ラピュタ』の挿入歌『君をのせて』に合わせて踊り、バレエとコンテンポラリーダンスで鍛えたしなやかな曲線美を披露した。

 

日本人の美しさを

 3位、2位に続き1位が発表された瞬間は、びっくりして頭の中が真っ白になったという。審査員のダレン・スコットさん(俳優)は「母国の文化を上品に表現した」、トレーシー・ユーさん(ダンス教師)は「ダンスの基礎がしっかりしている」とコメントした。

 応援に来ていたホストファミリーによると、松下さんは自分に対して厳しく、毎朝早くからウエイトトレーニングやダンスの練習をかかさないという。

 全国大会出場のため8月1日からトロントへ発つが、旅費の一部は個人負担のため、現在スポンサーを募集中とのこと。 「日本女性の美しさを世界に強調したいと思っています」

(取材 ルイーズ阿久沢)

 

松下ゆうさん:
バンクーバーのNew Image Collegeで演技を学ぶ。メトロシアター、ミュージカルパントのプリンシパルダンサー。短編映画『Slapping Ninja vs The Space Monster』『Northern Base Adventures』などに主演。
http://www.yusarahmatsushita.com/

 

ミス・アジア・カナダ・バンクーバー地区大会で優勝した松下ゆうさん

 

(左から)第2位:タイ代表パチャララッタ・ ラックーンガカチョーンサックさん(愛称はブーム)、優勝:日本代表松下ゆうさん、第3位:中国代表ジン・フェイ・ホングさん

 

パフォーマンス部門では歌とダンスを披露

 

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