2017年6月29日 第26号

開幕は出遅れたものの4 月後半から徐々に調子をあげ、6月の3 試合は1勝2 分と負けなしだった。しかし、激しくなる西カンファレンスの順位争いに1 カ月の勝ち点が5 ではついていけず、7 位に転落。そろそろ折り返し地点に差し掛かるシーズン半ばのこれからが重要となる。

 

ワストン(右)とカナダ代表に選ばれたテイバート

 

MLS 新加入2 チームと対戦

 今季からMLS に新しく加入したアトランタ・ユナイテッドFC と6 月3 日にBC プレースで対戦。先制点は許したものの、今季キャプテンを務める試合が多いDF ワストン(#4)の2 ゴールで逆転に成功し、3‐1 で快勝した。

 この時点でチームは5 位に浮上。試合の少ない今月は、ここからあと2 試合に勝利して一気に調子に乗りたいところだった。

 しかし6 月17 日、BC プレースでのFC ダラスと対戦は引き分け。常にフィジカルな試合となるこの顔合わせは、今季はこれが初めて。キャップスは先制点を許したが、追いつき1‐1 で引き分けた。この日は、ここまで調子の良かったDF ワストンとMF ボラノス(#7)をケガで欠き、さらにDF ウィリアムズ(#25)が出場停止というチーム事情でもなんとかしのいだ。

 6 月24 日は今季からMLS に加入したミネソタ・ユナイテッドFC とミネソタで対戦。前半に2 点先取したものの後半に追いつかれ、結局2‐2 で引き分けた。

 これで15 試合を終え、6 勝6 敗3 分、勝ち点21。西カンファレンス7 位となった。ただ5 位のサンノゼ・アースクエイクスは勝ち点23 で8 位シアトル・サウンダーズFC は21 と5 位から8 位までが拮抗している。さらに位から4 位は勝ち点25 で並び、キャップスの7 月の成績次第では、まだ十分上位を狙える位置に付けている。

 

DF ウィリアムズが逮捕される

 ホワイトキャップスDF シャノン・ウィリアムズ(#25)が家庭内での暴力行為で15 日に逮捕されたことが明らかになった。

 今回は起訴されないが、メジャーリーグサッカー(MLS)は同選手の試合出場とチーム活動参加への無期限停止を決定した。

 MLS とバンクーバー・ホワイトキャップスFC は20 日、同選手がMLS のサブスタンス・アビュース・アンド・ビヘイビオラル・ヘルス(SABH)プログラムに参加することを明らかにし、同プログラムでの医師の判断を待つとしている。同時にMLS でも、今回の事件について調査を続けていくことも明らかにしている。

 ウィリアムズはヒューストン・ダイナモから今季ホワイトキャップスに入団。右のサイドバックとして11 試合先発出場し、活躍を見せていた。

 

シーズン後半に向け厳しい状況が続く

 ウィリアムズの出場停止とワストンのケガで、ホワイトキャップスは主力ディフェンスを2 人欠くことになった。ワストンは負傷した右手と腰の手術を受け、トレーニング復帰までに2、3 週間かかるという。

 ミネソタとの対戦で引き分け、7 位とプレーオフ圏外に落ちたホワイトキャップス。加えて、チームは毎年夏に調子を落とす。このままでは、かなり厳しい状況となる。

 DF2 人を欠いた2 試合は、DF ナウィンスキー(#28)とMF ジェイコブソン(#8)をディフェンダーとして起用した。今季はMF としてプレーしているデヨン(#17)もディフェンスに戻っている。

 7 月は5 試合が予定されている。3 試合はアウェーでの戦い。今季の結果を左右する重要な5 試合となる。

(取材 三島 直美 / 写真 斉藤 光一)

7月のホームゲーム
7月5日(水)7:00 pm ニューヨーク・シティFC戦
7月23日(日)3:30 pm ポートランド・ティンバーズ戦

 

15 日に逮捕されたウィリアムズ

 

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