2016年のジェットゴルフクラブ・トーナメントが、3月27日、「バンクーバー新報杯」獲得をかけ、Tsawwassen Springs Golfでキックオフした。小雨降る中のスタート。まもなく雨もやみ青空も見えたが、風が強く厳しいプレーコンディションだった。しかし、コースコンディションは抜群。冬の雨天続きにもかかわらず、水たまりやぬかるみなどはほとんどない。例年どおり、ことしも18回のラウンドを行うとのことだが、コース選定にはジェットゴルフならではの気配りがある。そして11月末には納会、各種の年間表彰を行う予定。ことしは、7組27人で、熱い思いを胸にスタートした。

 

スタート前の全員集合。皆、ニコニコ顔なれど、心はいかに

 

44年間の歴史を刻んできた。いま、初々しい芽が

 1972年、「技術者移住」で来加した濱武(はまたけ)隆さん、山崎将司さん、岩崎功さんをはじめ8人のメンバーでスタートしたジェットゴルフクラブ。当時の技術屋といえば、腕に覚えのある一匹狼ぞろい。されど寂しくもあり、支え合う連帯もほしいということでメンバーも増加していき、今日まで連綿と続いてきた。

 そして、いま、初々しい芽が芽生えてきた。昨年新加入の林真衣ちゃん(11歳)。4歳からお父さんに手ほどきを受け、今では、写真のように美しくもダイナミックなスイングで、ジェットゴルフ男子メンバーを置き去りにする。しかし、メンバーたちは、本人が目指す女子プロゴルファーへの道を、全員で我が娘、我が孫娘のように『真衣ちゃん、真衣ちゃん』と応援している。

優勝者は、『いぶし銀』の技を持つ

 あえて年はいわないが、ネット、グロスそれぞれの優勝者は、写真で見るとおりのシブイおじさんで、『いぶし銀』のような大技、小技がさえ渡り、2016年初の優勝を獲得した。ネット優勝者は、提石(さげいし)文男さん、グロス優勝者は、ケン小倉さん。

 多くのアマチュアゴルファーは、不思議なもので、何年経験を重ねてきてもスイングフォームはそれほど変わらないものだ。遠目に見ても友のスイングは識別できるもので、「○○君は、今日はあまり調子良くないみたいだな〜歩き方も心なしかうつむき加減だ」などと、多分、同じことをいい合っているのかもしれない。また、この日の朝のように雨模様であっても「今日は、もう帰ろう」という人はまずいない。スタート前は「腰が痛い」とか、「肩が痛い」などと『三味線』を弾き、帰るころには「やっぱり真面目に練習しよう」と反省したりするのもアマチュアゴルファーの愛嬌ある常なのだ。このジェットゴルフクラブのような年月を重ねた仲間内なら、すっかり童心に返れるのもうれしい。プレー後のお茶の時間には、『19番ホール』の相談や、明日や明後日のラウンドの相談などに喧しく、奥様が見たら何とおっしゃることだろう。うらやましくもあり、かわいくもあり…。

こんな楽しい時間を演出してくれるのは―

 マーク南雲会長をはじめ、会計担当、競技担当を設け、実に緻密な心配りがされている。今回のバンクーバー新報杯のコース選びも、まだ雨天の日が多いことを考え、水はけのよいコースコンディションを第一に選んでいた。このコースは、本格開業まもなく、バンクーバーから「99ロード」で30分足らずの便利さ。住宅開発と同時進行でゴルフ場開発も行われてきた。住まいの庭先でゴルフをするような新しい感覚のコースだ。

 本年、あと17ラウンド予定のコース選定も実にさまざまな条件を勘案し、メンバーが喜ぶ『おもてなし』を用意してくれることだろう。

(取材 笹川守)

 

スタート前のパッティング練習場

 

美しい!真衣ちゃんのスイング

 

左がネット優勝の提石さん 右がグロス優勝の小倉さん

 

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