1月15日、第3回目となる建友会の新年会が、バンクーバー日系ガーデナーズ協会会館で行われた。在バンクーバー日本国総領事岡田誠司氏夫妻をはじめ、来賓、ガーデナーズ協会メンバーの出席も得て、総勢40人が出席。新たなステップへの決意を誓った新年会であった。
特別賞を受賞したジェード・カーターさん(左)
岡田総領事は、「総領事公邸の維持管理について、建友会には、たいへんお世話になっております。公邸は、103年の歴史を刻んできた木造建築で、バンクーバー市のヘリテージ担当者も木造住宅としては、市のなかで最も古いのではないかと言っていました。それだけに、傷みも至るところにあり、場合によっては、その部材をそっくり取り替えなければならない箇所もあります。形状もそのままに再現し、強度を高める作業など、建友会の方々に依頼しています。公邸は国有財産であり、維持管理は重要な、そして終わりのない作業です。今後とも、末永くお付き合いいただかねばなりません」と、建友会への信頼を述べた。
外地で、しかも、現地の日系人の手による技術で、国有財産の維持管理を行えるケースは、それほど多くはないと思われるが、建友会設立4年になろうとする今、実にタイムリーであった。
建友会は、昨年、主なものでも10回のイベントを行っているが、今年も引き続き行う予定の「サステナビリティ勉強会」について、伊藤公久建友会会長は、次のように抱負を語った。
「昨年、パリでは、同時多発テロという悲惨な事件がありましたが、一方、COP21地球温暖化防止対策について、146カ国の参加を得た会議が行われました。この会議で、2001年に京都議定書から離脱していたアメリカ、そして2011年にハーパー政権も離脱していましたが、両国とも揃って今回、取り組むことになりました。私たち建友会も建築の分野から、また、ガーデナーズ協会のメンバーの皆さんは造園、植栽の分野から、持続可能な地球温暖化防止対策に寄与できることはないか、という勉強会を、今年も2月5日に開催予定です。これは、昨年の勉強会の後のアンケートで、継続の要望が多かったことによるものです」。
こうした意欲的な取り組みとともに、建友会の広報面にも力を注ぐべく、ホームページの改定も大幅に実行した。なお、この作業をボランティアで実施したジェード・カーターさんに建友会から特別賞が授与された。
(取材 笹川 守)
今年の意欲を語る建友会・伊藤会長
新年の挨拶をする在バンクーバー総領事岡田誠司氏